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市場概況<2016年1月第1週>

~2016年波乱の幕開け 日経平均、戦後初の5日続落~

1月4日~8日のマーケットは、中国リスクが台頭し世界的なリスク回避の動きが強まる中、2016年をスタートしました。きっかけは中国製造業PMI(購買担当者景気指数)が好不況の節目である50を10ヶ月連続割り込んだこと。上海株は暴落し、今年から導入したサーキットブレーカーがすぐに発動。取引停止の水準を意識したパニック売りも見受けられ、サーキットブレーカーは取りやめに。週末はやや落ち着きを取り戻したものの、結局1週間で1割程度下落。他にも原油安や、サウジアラビアとイランの対立が激化し国交を断絶したこと、北朝鮮の空爆実験などの地政学リスクが高まりました。これらを受け、主要国の株は売られ債券高、通貨はリスク回避で円やドルが上昇しました。今後の米利上げスケジュールに対しては、懐疑的な見方が広がる要因に。週末発表された米12月雇用統計は、失業率5.0%、非農業部門雇用者数は29.2万人と3か月連続の20万人超えとなり米景気の底堅さを示しました。ただ、マーケット反転のきっかけにはならず。前述のような理由から日経平均株価は大発会18,450.98円となり大納会終値19,033.71円に比べ582.73円下落。その後も週末にかけて下落が続き、戦後初の5日続落し結局週末は17,697.96円で取引を終えました。NYダウの週末終値は、16,346.45ドル。前年末比-1,078.58ドルで引けました。

為替レート終値
 ドル/円 117.53円  豪ドル/円 81.95円
ユーロ/円 128.34円  NZドル/円 76.97円
 ポンド/円 170.66円  南アランド/円 7.21円
 カナダドル/円 83.07円  スイスフラン/円 118.19円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
1月11日(月) ・加 12月住宅着工件数
・米 12月米労働市場情勢指数(LMCI)
1月12日(火) ・日 12月景気ウォッチャー調査・現状判断DI
・日 12月消費者態度指数・一般世帯
・英 11月鉱工業生産指数(前月比)
1月13日(水) ・英 英中銀金融政策委員会(MPC)1日目
・日 12月マネーストックM2(前年同月比)
・ユーロ圏 11月鉱工業生産(前月比)
・米 前週分MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 12月月次財政収支
・米 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
1月14日(木) ・日 11月機械受注(前月比)
・日 12月国内企業物価指数(前月比)
・豪 12月新規雇用者数
・豪 12月失業率
・英 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
・英 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
・米 12月輸入物価指数(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
1月15日(金) ・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
・豪 11月住宅ローン件数(前月比)
・ユーロ圏 11月貿易収支
・米 12月小売売上高(前月比)
・米 1月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
・米 11月企業在庫(前月比)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 12月18日、日銀は金融政策決定会合で金融政策の維持を決定。同時に、国債買い入れの平均残存期間の拡大、ETFの買い入れ枠を新たに3,000億円設定、J-REITの銘柄別買入限度額を当該銘柄の発行済み投資口総数の5%以内から10%以内へ引き上げを発表。
 米国  0.50%

12月16日FOMCは9年半ぶりに0.25%引き上げ0.5%とすることを発表。FRBは、来年の経済成長見通しを2.3%から2.4%と前向きな見通し。

 ユーロ圏  0.05% 12月3日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置いたものの、中銀金利を-0.2から-0.3%にするなどの追加緩和を決定。ドラギ総裁は、「適切な金融緩和を継続するためあらゆる手段を用いる」と言及。
 英国  0.50% 12月10日BOE(英中銀)は、政策金利を0.5%に据え置くことを発表。金融市場に資金を供給する量的緩和の枠は3750億ポンドを維持。カーニー総裁は、原油価格が再び大きく下落したことを指摘し、これを受けインフレが抑制され続けると示唆。
 豪州  2.00% 12月1日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置くことを決定。スティーブンス総裁は、「主要な商品価格の下落に豪ドルは適応しつつある」と言及。
 南アフリカ  6.25% 11月19日、南ア準備銀行は、金融政策委員会で政策金利を0.25%引き上げ6.25%とすることを決定。7月以来2会合振り。電力の引き上げや干ばつによる食料価格の高騰、通貨がドルに対し下落していることによる輸入物価の上昇圧力を受けたもの。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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