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市場概況<2015年11月第3週>

~パリ同時多発テロ発生 マーケットは冷静~
11月16日から20日のマーケットは、先週末に起こったパリ同時多発テロの影響が心配されましたが、反応は限定的で、これまで注視されてきた米国利上げに焦点があてられました。週明け16日朝方は、テロの動揺からリスク回避の円買い、アジア株は下落しスタートしましたが、その後は落ち着きを取り戻しました。それよりも10月のFOMC議事録の内容や、各連銀総裁からの発言を受け12月利上げムードが高まり、ドル/円は強含むなどリスク選考ムードに。国内では、7~9月期GDPが-0.8%(速報値、年率換算)と2期連続のマイナスであったことから金融政策決定会合での、新たな緩和策を期待する声が強まりましたが、結局、現状維持に。ドル/円には重石となりました。ユーロ/円は、12月の追加緩和期待に加え、日・独の2年物国債の利回り差が過去最大となったことから下落。

日経平均株価初日の終値は、テロの影響で前日比1%程下落しましたが、その後は、欧米株式市場が堅調なことを受け4日続伸。結局、週末終値は、19,879.81円と前週末比+282.90円となり、5週連続上昇して引けました。
NYダウは。17,823.81ドルと、前週末比+578.57ドルで取引終了。

為替レート終値
 ドル/円 122.88円  豪ドル/円 88.92円
ユーロ/円 130.86円  NZドル/円 80.69円
 ポンド/円 186.73円  南アランド/円 8.80円
 カナダドル/円 92.08円  スイスフラン/円 120.64円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
11月23日(月) ・ユーロ圏 11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・ユーロ圏 11月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・米 10月中古住宅販売件数(年率換算件数)
11月24日(火) ・中 11月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
・米 第3四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比年率)
・米 9月ケース・シラー米住宅価格指数
・米 11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
・米 11月リッチモンド連銀製造業指数
11月25日(水) ・日 10月企業向けサービス価格指数(前年同月比)
・日 日銀・金融政策決定会合議事要旨
・日 9月景気先行指数(CI)・改定値
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 10月耐久財受注(前月比)
・米 10月個人所得(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 9月住宅価格指数(前月比)
・米 11月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
11月26日(木) ・豪 10月貿易収支
・ユーロ圏 10月マネーサプライM3(前年同月比)
11月27日(金) ・日 10月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
・日 10月失業率
・日 前週分対外対内消費者売買契約等の状況(対外中長期債)
・英 第3期四半期国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
・ユーロ圏 11月消費者信頼感(確定値)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 11月19日、日銀は金融政策決定会合でこれまでの金融政策の維持を決定し、「穏やかな景気回復を続けている」との見方を据え置き。7~9月期GDPが2期連続のマイナスとなりましたが、エネルギーを除けば物価が上昇基調で賃上げに伴う物価上昇が期待できると示唆。
 米国  0.25%

10月28日FOMCは金融政策の「現状維持」を決定。ただ、声明文は次回12月の会合での利上げの可能性を強く示唆。FOMCの基本スタンスが「維持」から「利上げ」へとシフトしたことをうかがわせる。

 ユーロ圏  0.05% 10月22日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。ドラギ総裁は、12月に利下げを含むあらゆる金融政策を検討する可能性を示唆。
 英国  0.50% 11月5日 8対1で据え置き。BOE(英中銀)は、政策金利を0.5%に据え置くことを発表。英国債などを買って金融市場に資金を供給する量的緩和の枠は3750億ポンド(約66兆円)を維持した。
 豪州  2.00% 11月3日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置くことを決定。スティーブンス総裁は、経済見通しを「いくらか安定した」としながらも「理事らは、需要を押し上げるために適切であれば、インフレ見通しには一段の政策緩和の余地があるとみている」と言及。
 南アフリカ  6.25% 11月19日、南ア準備銀行は、金融政策委員会で政策金利を0.25%引き上げ6.25%とすることを決定。7月以来2会合振り。電力の引き上げや干ばつによる食料価格の高騰、通貨がドルに対し下落していることによる輸入物価の上昇圧力を受けたもの。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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