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市場概況<2015年11月第2週>

~米雇用統計を受けたドル高、一服感~

11月9日から13日のマーケットは、前週から勢いがあったドルは、更なる上昇に躊躇がみられ利益確定の売り、米株式市場は、利上げへの警戒感や原油安で下落しました。今週は、週末の雇用統計発表を後押しする材料もなく、米ベテランズデー(復員軍人の日)も重なっていたことからドルが更なる上値を追う展開にはならず、利益確定で売られる展開。ドル/円は、8月21日以来の123円半ば付近を経て122円台へと徐々に下落しました。OECD(経済協力開発機構)が世界経済成長の見通しを発表し、2016年2017年を下方修正。中国貿易統計で輸入の減少が続いていることや、米10月小売売上高が予想より弱い内容であったことも足を引っ張る要因に。また、12月の追加緩和を示唆しているドラギECB総裁は、議会証言で、2016年9月までとしていたQE(量的緩和策)の期間を延長する可能性について言及し、ユーロは主要通貨に対し弱含む展開になりました。一方、英国では、インフレが中央銀行の目標値である2%に近づくとの見方から、 来年早々に利上げが行われるとの見方が広がりポンドは上昇。豪州では、10月雇用統計が発表され雇用者数が大幅に増加していることを確認。これを受け豪ドルは上昇。豪ドル/円は、86円台後半から88円台を目指す展開となりました。日経平均株価は、先週からの上昇基調が続き、12日(木)まで7日続伸。週末になり、300円超下げる場面もありましたが、結局、週末終値は19,596.91円、前週末比+331.31円で引けました。NYダウは、17,245.24ドル、前週末比-665.09ドルで取引終了。利上げへの警戒感や原油安から資源関連株が売られました。

為替レート終値
 ドル/円 122.64円  豪ドル/円 87.43円
ユーロ/円 131.84円  NZドル/円 80.19円
 ポンド/円 186.84円  南アランド/円 8.51円
 カナダドル/円 92.12円  スイスフラン/円 121.80円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
11月16日(月) ・日 第2四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
・ユーロ圏 10月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
・米 11月ニューヨーク連銀製造業景気指数
11月17日(火) ・豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
・英 10月消費者物価指数(CPI)(前月比)
・ユーロ圏 11月ZEW景況感調査
・米 10月消費者物価指数(CPI)(前月比)
・米 10月鉱工業生産(前月比)
・米 11月NAHB住宅市場指数
・米 9月対米証券投資(短期債除く)
11月18日(水) ・日 日銀・金融政策決定会合(1日目)
・ユーロ圏 9月建設支出(前月比)
・米 10月建設許可件数(前月比)
・米 10月住宅着工件数(前月比)
・米 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
11月19日(木) ・日 日銀金融政策決定会合、終了後決定内容発表
・日 日銀金融政策決定会合、年間マネタリーベース増加目標
・日 10月貿易統計(通関ベース)
・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
・日 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
・ユーロ圏 9月経常収支
・英 10月小売売上高指数(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
・米 10月景気先行指標総合指数(前月比)
11月20日(金) ・加 10月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
・ユーロ圏 11月消費者信頼感(速報値)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 10月30日、日銀は金融政策決定会合で「マネタリーベースが年間80兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調整を行う」とのこれまでの金融市場調整方針と資産の買入れ方針の現状維持を決め、追加緩和策を見送った。
 米国  0.25%

10月28日FOMCは金融政策の「現状維持」を決定。ただ、声明文は次回12月の会合での利上げの可能性を強く示唆。FOMCの基本スタンスが「維持」から「利上げ」へとシフトしたことをうかがわせる。

 ユーロ圏  0.05% 10月22日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。ドラギ総裁は、12月に利下げを含むあらゆる金融政策を検討する可能性を示唆。
 英国  0.50% 11月5日 8対1で据え置き。BOE(英中銀)は、政策金利を0.5%に据え置くことを発表。英国債などを買って金融市場に資金を供給する量的緩和の枠は3750億ポンド(約66兆円)を維持した。
 豪州  2.00% 11月3日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置くことを決定。スティーブンス総裁は、経済見通しを「いくらか安定した」としながらも「理事らは、需要を押し上げるために適切であれば、インフレ見通しには一段の政策緩和の余地があるとみている」と言及。
 南アフリカ  6.00% 南ア準備銀行は、9月23日金融政策委員会で政策金利を6.00%に据え置きました。中銀総裁は「成長が急減速する一方、インフレは加速しており、金融政策が直面するジレンマをさらに深刻にしている」と示唆。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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