~米雇用統計ポジティブサプライズに~
11月2日から6日のマーケットは、世界的な緩和ムードが広がる中、米国の雇用統計がポジティブサプライズとなりドルが主要国通貨に対し強含みました。中国製造業関係の指標が弱含んでいることなどから、ドル/円は120円台前半付近へ円が強含み、日経平均株価は4営業日振りに反落し引けるなど、今週はリスク回避ムードでスタート。
しかし、ECBによる12月追加緩和期待や豪スティーブンス中銀総裁が、「緩和策がしばらくの間、適切となる可能性」と言及したこと、また、英国の四半期インフレ報告で、2016年下期まで1%を下回る見通しを示し、シャフィク英中銀副総裁が、「現時点では刺激策を必要としていないと示しながらも、
必要なら利下げや緩和の余地がある」と言及するなど、世界的な緩和ムードがサポート。
米国では、イエレンFRB議長が「米経済は良好で、指標次第では12月利上げの可能性はある」と述べていることから、米国債利回りは上昇。前述の緩和ムードに加え、米国の利上げの可能性が加わり、ドルに対し円などの主要通貨は弱含みました。
8月、9月は米景気の先行き不安が高まる米雇用統計の内容であったことから、週末発表される10月分の数値が注視されましたが、結果は非農業部門雇用者数が27.1万人と大幅増となりポジティブサプライズに。失業率も5.0%と0.1ポイント改善しており、12月利上げに向けたしっかりと
した足取りを確認。ドル/円は、123円台前半付近へと上昇しました。
日経平均株価は、反落してスタートしたものの、祝日明け4日に新規上場した郵政3社が好調な出足となったことや、上海株高がけん引役となったことで盛り返し、週末終値は19,265.60円、前週末比+182.50円で引け。
NYダウは、米景気回復への期待感から3営業日ぶりに反発。17,910.33ドルと前週末比+246.79ドルで取引を終えました。