~米年内利上げ観測後退でリスクオン~
10月5日から9日のマーケットは、前週に発表された米9月雇用統計が弱い内容だったことから、年内利上げ観測が後退し、安心感からリスクオンの様相となりました。また、中国の連休(国慶節)明けの上海株式も上昇してスタート。こちらも好材料に。8日は、注目のFOMC議事録が公表されました。内容は、年内利上げ方針が堅持されつつも、原油安やドル高がインフレを抑制していることを指摘。マーケットでは利上げに後ろ向きと伝わり、こちらもリスク選考要因に。そんな中、原油は、米国の生産削減の動きや、シリアでの地政学リスクからNY原油先物は一時50ドルを付ける場面もあり、資源国や新興国通貨が上昇。
また、日経平均株価は、TPP(環太平洋経済連携協定)が大筋合意したこと や上海株が底堅いこと、新興国、資源国通貨が買われたことなどが株価を支援し18,000円台を回復。結局、週末終値は18,438.67円、前週末比+713.54円と4週間ぶりに反発して引けました。
NYダウ終値は、17,084.49ドル、前週末比+612.12ドルと週間では約8か月ぶりの上げ幅で取引終了。その他、IMF(国際通貨基金)が、世界経済の成長率見通しを下方修正。 原油をはじめとした商品価格の下落や新興国経済の減速を理由とし、来年にかけての成長は、緩やかに加速する見方を示しました。
また、6日、7日に日銀金融政策決定会合が開かれ、追加の緩和策が期待されましたが、特段大きな変化はなくマーケットへの影響は限定的でした。