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市場概況<2015年10月第1週>

~米年内利上げ観測後退でリスクオン~

10月5日から9日のマーケットは、前週に発表された米9月雇用統計が弱い内容だったことから、年内利上げ観測が後退し、安心感からリスクオンの様相となりました。また、中国の連休(国慶節)明けの上海株式も上昇してスタート。こちらも好材料に。8日は、注目のFOMC議事録が公表されました。内容は、年内利上げ方針が堅持されつつも、原油安やドル高がインフレを抑制していることを指摘。マーケットでは利上げに後ろ向きと伝わり、こちらもリスク選考要因に。そんな中、原油は、米国の生産削減の動きや、シリアでの地政学リスクからNY原油先物は一時50ドルを付ける場面もあり、資源国や新興国通貨が上昇。
また、日経平均株価は、TPP(環太平洋経済連携協定)が大筋合意したこと や上海株が底堅いこと、新興国、資源国通貨が買われたことなどが株価を支援し18,000円台を回復。結局、週末終値は18,438.67円、前週末比+713.54円と4週間ぶりに反発して引けました。
NYダウ終値は、17,084.49ドル、前週末比+612.12ドルと週間では約8か月ぶりの上げ幅で取引終了。
その他、IMF(国際通貨基金)が、世界経済の成長率見通しを下方修正。 原油をはじめとした商品価格の下落や新興国経済の減速を理由とし、来年にかけての成長は、緩やかに加速する見方を示しました。
また、6日、7日に日銀金融政策決定会合が開かれ、追加の緩和策が期待されましたが、特段大きな変化はなくマーケットへの影響は限定的でした。

為替レート終値
 ドル/円 120.13円  豪ドル/円 87.99円
ユーロ/円 136.60円  NZドル/円 80.33円
 ポンド/円 184.13円  南アランド/円 9.00円
 カナダドル/円 92.84円  スイスフラン/円 125.01円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
10月12日(月) (日・祝日)
10月13日(火)  ・日 日銀・金融政策決定会合議事要旨
・英 9月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
・ユーロ圏 10月ZEW景況感調査
 10月14日(水) ・日 9月国内企業物価指数(前年同月比)
・日 9月マネーストックM2(前年同月比)
・英 9月失業保険申請件数
・ユーロ圏 8月鉱工業生産(前月比)
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 9月小売売上高(前月比)
・米 8月企業在庫(前月比)
 10月15日(木) ・豪 9月新規雇用者数
・日 8月鉱工業生産・確報値(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 10月ニューヨーク連銀製造業景気指数
・米 9月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
 10月16日(金) ・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
・ユーロ圏 8月貿易収支
・ユーロ圏 9月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
・米 9月鉱工業生産(前月比)
・米 10月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
・米 8月対米証券投資(短期債除く)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 10月7日、日銀は、マネタリーベースが年80兆円に相当するペースで増加するよう現行どおり金融市場調整を行うことを発表。長期国債について、保有残高が増加するよう買い入れを行う。また景気については、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けているとの見方を示した。
 米国  0.25%

9月17日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。イエレン議長は会見で「米経済は利上げを正当化するほど良い」としながらも「諸外国の経済や金融上の関わりの深さを踏まえると待つことが適切と判断した」と示しました。

 ユーロ圏  0.05% 9月3日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。月600億ユーロの資産買入れプログラムについて、1銘柄当たりの買い入れ上限を25%から33%に引き上げることを決定。ドラギ総裁は「政策委はこの日の議論で、行動する意思と用意、余力、能力があることを強調したいと考えた」とし、今後の追加緩和についてハト派的な見方を示しました。
 英国  0.50% 10月8日BOE(英中銀)は、政策金利を0.5%に据え置くことを発表。英国債などを買って金融市場に資金を供給する量的緩和の枠は3750億ポンド(約66兆円)を維持した。BOEは失業率が7%に下がるまで現行の金融緩和を続ける方針。
 豪州  2.00% 10月6日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置くことを決定。「長期平均を下回る緩やかな経済成長が続くため、余剰な生産力が残存し、多少の豪ドル安でも向う1~2年はインフレ目標に沿う」との見方が維持された。
 南アフリカ  6.00% 南ア準備銀行は、9月23日金融政策委員会で政策金利を6.00%に据え置きました。中銀総裁は「成長が急減速する一方、インフレは加速しており、金融政策が直面するジレンマをさらに深刻にしている」と示唆。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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