トップページ週刊!マーケット動向>市場概況2015年9月第1週






市場概況<2015年9月第1週>

~日経平均乱高下 一時21年7か月ぶりの上げ幅~

9月7日~11日のマーケットは、米市場がレーバーデーで休場の中スタートしました。

最大のリスク要因とされる中国が、引き続き注視されその動向に世界のマーケットは右往左往。同時に、原油価格の下落による世界的なインフレ下押し圧力も懸念されていますが、9日に行なわれたカナダ中銀理事会では、「インフレ率は、概ね7月の予想り通り推移している」と示され、内容に大きな変化はありませんでした。
10日には、米国と同じく利上げが意識されている英国中銀(BOE)の会合がありました。結果、9名中8名が政策金利の据え置きを支持し、中国リスクに対しては、「こうした国外要因はまだ国内経済の見通しを引き下げるほど重大ではなく、実質賃金の力強い上昇や良好な信用環境、景況感や消費者信頼感の改善が成長を下支えしている」と楽観的な見方を示しました。

日経平均株価は、前週の米市場やアジア株の動きを警戒し、週初から売り圧力が強かったものの、週中の9日には、終値が前日比1,343円高と21年7か月ぶりの上げ幅となるなどジェットコースターのような場面も。結局、週末終値は18,264.22円と前週末比+472.06円で取引を終了。

NYダウの週末終値は、16,433.09ドルと前週末比+330.71ドルとなりました。

来週17日は、FOMC(米連邦公開市場委員会)を予定しており9月の利上げ実施の可否が注視されます。また、来週15日には日銀金融政策決定会合があり、11月4日の郵政上場や、2017年4月の消費税10%へ引き上げも控えており景気に対する見解や今後の対応が期待されます。

為替レート終値
 ドル/円 120.55円  豪ドル/円 85.42円
ユーロ/円 136.70円  NZドル/円 76.19円
 ポンド/円 186.00円  南アランド/円 8.89円
 カナダドル/円 90.92円  スイスフラン/円 124.42円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
9月14日(月) ・日 日銀・金融政策決定会合(1日目)
・ユーロ圏 7月鉱工業生産(前月比)
9月15日(火) ・日 日銀政策決定会合、終了後決定内容発表
・日 日銀政策決定会合、年間マネタリーベース増加目標
・豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
・日 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
・英 8月小売物価指数(RPI)(前月比)
・ユーロ圏 7月貿易収支
・米 8月小売売上高(前月比)
・米 9月ニューヨーク連銀製造業景気指数
・米 8月鉱工業生産(前月比)
・米 8月設備稼働率
9月16日(水) ・米 連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
・英 8月失業保険申請件数
・英 8月失業率
・ユーロ圏 8月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 8月消費者物価指数(CPI)(前月比)
・米 9月NAHB住宅市場指数
9月17日(木) ・日 8月貿易統計(通関ベース)
・豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
・英 8月小売売上高指数(前月比)
・ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)月報
・ユーロ圏 7月建設支出(前月比)
・米 8月建設許可件数(年率換算件数)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
・米 連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
・米 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
9月18日(金) ・日 日銀・金融政策決定会合議事要旨
・ユーロ圏 7月経常収支
・米 8月景気先行指標総合指数(前月比)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 8月7日日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やすなどの金融政策を維持。今年度の実質経済成長率の見通しを4月から下方修正。中国の景気減速などで輸出や生産が鈍化していることを理由としました。
 米国  0.25% 7月29日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。景気は、第1四半期の減速を克服し、エネルギー関連の低迷や海外のマイナス要因にかかわらず「穏やかに拡大」していると示唆。9月会合での利上げの可能性を残しました。
 ユーロ圏  0.05% 9月3日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。月600億ユーロの資産買入れプログラムについて、1銘柄当たりの買い入れ上限を25%から33%に引き上げることを決定。ドラギ総裁は「政策委はこの日の議論で、行動する意思と用意、余力、能力があることを強調したいと考えた」とし、今後の追加緩和についてハト派的な見方を示しました。
 英国  0.50% 9月10日BOE(英中銀)は、8対1で政策金利を0.5%で据え置くことを決定。資産買い入れ枠は、3,750億ポンドに維持。中国リスクに対し、「こうした国外要因はまだ国内経済の見通しを引き下げるほど重大ではなく、実質賃金の力強い上昇や良好な信用環境、景況感や消費者信頼感の改善が成長を下支えしている」と楽観的な見方を示しました。
 豪州  2.00% 9月1日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置きました。4会合連続。スティーブンス総裁は、中国や東アジアの景気減速や世界的な株価下落に言及したものの、金融政策については、前回と同じく様子見姿勢を示しました。
 南アフリカ  6.00% 南ア準備銀行は、7月23日金融政策委員会で政策金利を0.25%引き上げ6.00%にすることを決定。利上げは1年ぶり。インフレは、+4.7%とインフレ目標上限の+6.0%内に収まっているものの、電気料金の値上げや干ばつによる食料価格の上昇、ランド安に備えるため、予防的に利上げを行った模様。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

トップページ週刊!マーケット動向>市場概況2015年9月第1週