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市場概況<2015年8月第3週>
~中国、マーケットを掻き乱す~

8月17日~21日のマーケットは、前週の元切り下げや上海株が6%超急落するなどでリスク回避の週となりました。また、天津での爆発事故や8月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値が2009年以来の低水準となったことは、更なるリスク要因に。これらを受け原油などの商品価格が下落。一方で、安全資産の金は上昇しました。

米FOMC議事録が公表されると、内容に大きな変化はなかったものの利上げには労働市場の一段の回復が必要との認識が示されたことから、9月の利上げ観測が後退し、ドル/円は、ドル売り・円買いが強まりました。利上げ観測の後退は米株の支えとなることが多いものの中国マーケットの影響が強く、米国を含む世界主要国の株式市場は大幅下落のまま。ただ、米8月住宅市場指数や7月住宅着工件数、7月中古住宅販売件数ともに強い内容が発表されており、米経済の底堅さが確認された場面もありました。国内の4-6月期GDP速報値は、-1.6%(年率換算)とマイナス成長で市場予想の範囲内。結局、週末の日経平均株価終値は、19,435.83円と前週末比-1,083.62円と大幅下落。2万円割れで取引を終了。NYダウは、16,459.75ドルと前週末比-1,017.65ドル、こちらも17,000ドルを割り込み引けました。ドル/円は、121円台まで下落。

為替レート終値
 ドル/円 122.11円  豪ドル/円 89.55円
ユーロ/円 138.80円  NZドル/円 81.76円
 ポンド/円 191.60円  南アランド/円 9.41円
 カナダドル/円 92.72円  スイスフラン/円 128.83円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
8月24日(月) ・ユーロ圏 8月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・ユーロ圏 8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
8月25日(火) ・米 6月ケース・シラー米住宅価格指数
・米 第2四半期住宅価格指数(前期比)
・米 8月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
・米 8月リッチモンド連銀製造業指数
8月26日(水) ・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 7月耐久財受注(前月比)
8月27日(木) ・豪 第2四半期民間設備投資(前期比)
・ユーロ圏 7月マネーサプライM3
・米 第2四半期実質国内総生産(GDP、改定値)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 7月住宅販売保留指数(前月比)
8月28日(金) ・英 8月GFK消費者信頼感調査
・日 7月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)
・日 7月有効求人倍率
・英 第2四半期国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
・ユーロ圏 8月消費者信頼感(確定値)
・米 7月個人所得(前月比)
・米 8月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 8月7日日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やすなどの金融政策を維持。今年度の実質経済成長率の見通しを4月から下方修正。中国の景気減速などで輸出や生産が鈍化していることを理由としました。
 米国  0.25% 7月29日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。景気は、第1四半期の減速を克服し、エネルギー関連の低迷や海外のマイナス要因にかかわらず「穏やかに拡大」していると示唆。9月会合での利上げの可能性を残しました。
 ユーロ圏  0.05% 7月16日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。ドラギ総裁は、「景気回復の裾野が広がりつつあり、インフレ率は今後数年間で徐々に高まる」との見方を示しました。
 英国  0.50% 8月6日BOE(英中銀)は、8対1で政策金利を0.5%で据え置くことを決定。資産買い入れ枠は、3,750億ポンドに維持。来年初めに穏やかな利上げを開始する路線を維持していると示唆。
 豪州  2.00% 8月4日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置きました。前回の会合同様、今後の経済や金融環境を見て金融政策が適切か判断すると示唆。
 南アフリカ  6.00% 南ア準備銀行は、7月23日金融政策委員会で政策金利を0.25%引き上げ6.00%にすることを決定。利上げは1年ぶり。インフレは、+4.7%とインフレ目標上限の+6.0%内に収まっているものの、電気料金の値上げや干ばつによる食料価格の上昇、ランド安に備えるため、予防的に利上げを行った模様。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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