トップページ週刊!マーケット動向>市場概況2015年7月第2週






市場概況<2015年7月第2週>

~マーケットの関心時は、米国利上げに回帰~
7月13日~17日は、ギリシャや中国のリスクが後退し、マーケットの関心時は再び米国利上げへ。ギリシャ協議は、財政再建策が無事にギリシャ議会にて法制化され、EUによるつなぎ融資(EFSM・欧州金融安定メカニズム)やECBによるESM(欧州安定メカニズム)から資金調達が可能となり、当面の目途がついた格好に。また、中国の株式下落も予断は許さないものの一旦ブレーキが掛かり、マーケットの関心は米国の利上げへと移りました。

米利上げのタイミングは、今回のギリシャや中国の一連のリスク要因を受け、後ずれすることが期待されましたが、議会証言でイエレンFRB議長は、これまでと変わらぬ年内利上げの方針を示唆。これを受け、ドル/円はドルが買われ124円台へと円安方向へ。米6月小売売上高は予想+0.3%に対し-0.3%と弱い内容となりましたが、反応は限定的でした。英国のカーニー総裁は「経済の状況を踏まえると利上げを始める時期が近付いている」などと言及し、ポンドは上昇。カナダは、政策金利を0.25%引き下げ0.75%へ。予想外の利下げとなり加ドル/円は95円台半ばへ下落。NZは、利下げをするとの見方からドルに対して6年振りの安値水準となりました。また、原油価格は再び下落。イランの核開発問題において、主要6か国との協議が合意され、原油産出量が増加するとの思惑から。
日経平均株価は、ドル/円が強含みながら徐々に上昇し、20,650.92円と前週末比+871.09円で引け。
NYダウは、18,086.45ドル前週末比+326.04ドルで取引を終えました。

為替レート終値
 ドル/円 124.07円  豪ドル/円 91.58円
ユーロ/円 134.56円  NZドル/円 81.01円
 ポンド/円 193.64円  南アランド/円 10.03円
 カナダドル/円 95.54円  スイスフラン/円 129.18円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
7月20日(月) ・ユーロ圏 5月経常収支
・加 5月卸売売上高(前月比)
7月21日(火) ・日 日銀・金融政策決定会合議事要旨
・豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
・日 5月景気先行指数(CI)・改定値
7月22日(水) ・豪 第2四半期消費者物価(CPI)(前期比)
・日 5月全産業活動指数(前月比)
・英 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 5月住宅価格指数(前月比)
・米 6月中古住宅販売件数(年率換算件数)
7月23日(木) ・日 6月貿易統計(通関ベース)
・英 6月小売売上高指数(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・ユーロ圏 7月消費者信頼感(速報値)
・米 6月景気先行指標総合指数(前月比)
7月24日(金) ・ユーロ圏 7月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・米 6月新築住宅販売件数(年率換算件数)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 7月15日、日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やすなどの金融政策を維持。今年度の実質経済成長率の見通しを4月から下方修正。中国の景気減速などで輸出や生産が鈍化していることを理由としました。
 米国  0.25% 6月17日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。米経済について「緩やかに拡大している」とし、前回4月の「一時的な要因もあり、減速した」との判断から上方修正されました。利上げ姿勢はこれまでと変わらず慎重姿勢。
 ユーロ圏  0.05% 7月16日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。ドラギ総裁は、「景気回復の裾野が広がりつつあり、インフレ率は今後数年間で徐々に高まる」との見方を示しました。
 英国  0.50% 7月9日BOE(英中銀)は、政策金利を過去最低の0.5%で据え置きました。資産買い入れ枠は、3,750億ポンドに維持。
 豪州  2.00% 7月7日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置きました。前回の会合同様、今後の経済や金融環境を見て金融政策が適切か判断すると示唆。
 南アフリカ  5.75% 南ア準備銀行は、5月21日金融政策委員会で政策金利を5.75%で据え置くことを決定。ただ、中銀総裁が「物価見通しの悪化から今の政策金利を維持するのが難しい」と言及するなど利上げが視野に。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

トップページ週刊!マーケット動向>市場概況2015年7月第2週