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市場概況<2015年6月第4週>

~ギリシャ協議が難航 リスクオフへ~

22日~26日のマーケットは、ギリシャ協議に振り回される格好となりました。週初は、ギリシャから財政再建に向けた新しい案が提出され、期待感からリスクオンに。ユーロは主要通貨に対し強含み、ユーロ/円は、一時140円台後半付近へと上昇しました独債利回りが上昇する一方で、ギリシャ債などの南欧の債券は買われ利回りが低下。しかし結局、年金改革や付加価値税などが合意に至らず協議は難航。今月末にIMFへの返済15億ユーロ(約2,000億円)を控えている中、依然として不透明な状況になりました。これらを受け、世界の株式市場は調整圧力が強まり、安全通貨とされるドルや円が買われるなどリスク回避が強まる様相に。
米国では、5月中古住宅販売件数や同個人消費支出が強い内容。第1四半期GDP(確報値)も-0.7%から-0.2へと上方修正されました。米パウエルFRB理事が、利上げについて9月と12月の年2回の可能性を示したことは、ドルが買われる要因になり、ドル/円は、一時124円台半ば付近まで上昇しました。 週末の日経平均株価終値は、ギリシャ協議への期待感等から、一時20,952.71円と18年半ぶりの水準を回復したものの、その後は、同協議が難航していることや利益確定売りに押され失速。結局、20,706.15円と前週末比+531.91円で引けました。NYダウは、17,946.68ドルと前週末比-69.27ドルで取引を終了しました。

為替レート終値
 ドル/円 123.78円  豪ドル/円 94.75円
ユーロ/円 138.30円  NZドル/円 84.70円
 ポンド/円 194.88円  南アランド/円 10.14円
 カナダドル/円 100.48円  スイスフラン/円 132.36円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
6月29日(月) ・日 5月鉱工業生産・速報値(前月比)
・英 5月消費者信用残高
・ユーロ圏 6月消費者信頼感(確定値)
・米 5月住宅販売保留指数(前月比)
6月30日(火) ・英 6月GFK消費者信頼感調査
・日 5月新設住宅着工戸数(前年同月比)
・英 第1四半期国内総生産(GDP、確定値)(前期比)
・ユーロ圏 5月失業率
・ユーロ圏 6月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比)
・米 4月ケース・シラー米住宅価格指数
・米 6月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
7月1日(水) ・日 第1四半期日銀短観・四半期大企業製造業業況判断
・豪 5月住宅建設許可件数(前月比)
・ユーロ圏 6月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
・英 6月製造業購買担当者景気指数(PMI)
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 6月ADP雇用統計(前月比)
・米 6月ISM製造業景況指数
7月2日(木) ・日 6月マネタリーベース(前年同月比)
・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
・豪 5月貿易収支
・英 6月建設業購買担当者景気指数(PMI)
・ユーロ圏 5月卸売物価指数(PPI)(前月比)
・ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
・米 6月農業部門雇用者数変化(前月比)
・米 6月失業率
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 5月製造業新規受注(前月比)
7月3日(金) ・豪 6月小売売上高(前月比)
・ユーロ圏 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMi、改定値)
・英 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
・ユーロ圏 5月小売売上高(前月比)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 6月19日、日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やすなどの金融政策を維持。黒田総裁は、10日の国会での為替発言に対し円安けん制の意図を否定。必要ならば追加緩和を辞さない姿勢を改めて示しました。
 米国  0.25% 6月17日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。米経済について「緩やかに拡大している」とし、前回4月の「一時的な要因もあり、減速した」との判断から上方修正されました。利上げ姿勢はこれまでと変わらず慎重姿勢。
 ユーロ圏  0.05% 6月3日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。ドラギ総裁は、出口戦略から遠いところにいる。議論は全く行っていない。」国債利回りについて「我々はボラティリティが高い状態になれる必要がある。」と言及。
 英国  0.50% 6月4日、BOE(英中銀)は、政策金利を過去最低の0.5%で据え置きました。資産買い入れ枠は、3,750億ポンドに維持。
 豪州  2.00% 6月2日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置きました。消費は穏やかな拡大が見込まれ、今後の金利は据え置かれるとの見通し。
 南アフリカ  5.75% 南ア準備銀行は、5月21日金融政策委員会で政策金利を5.75%で据え置くことを決定。ただ、中銀総裁が「物価見通しの悪化から今の政策金利を維持するのが難しい」と言及するなど利上げが視野に。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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