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市場概況<2015年6月第3週>

~日米金融政策やギリシャ協議が材料視。日経平均終値は2万円割れも~

15日~19日のマーケットは、FOMC(米連邦公開市場委員会)を前に、早期利上げへの思惑からドルが買われるなど動きにくい様相でスタートしました。

注目のFOMCでは、これまで通り利上げ開始時期が年内であると示されたものの、イエレンFRB議長が「労働市場には循環的な弱さが幾分残る」「FOMCメンバーが今年のインフレはかなり低いと予想しており、 進展を示すもっと決定的な証拠を待っている」などと言及したことから、利上げへの慎重な姿勢が示されたとマーケットが受け止め、ドルが売られる展開に。これらを受け、米株式市場は、ナスダックが最高値を更新するなど安心感から上昇しました。

ギリシャ協議は、18日のユーロ圏財務相会合でも合意が得られず難航。週明け22日に緊急首脳会議を開催することに。ユーロは一時売られ、独債や米債が買われました。

上海株は下落。IPO銘柄への投資が集中しており、利益確定売りに押されました。これを受け豪ドルは上値の重い展開に。

日経平均株価は、前週末に欧米株が下落していたことから大幅安でスタート。その後も、FOMCやギリシャ協議、日銀金融政策決定会合が重石となり1か月ぶりに終値ベースで2万円を割り込みました。結局、週末の終値は、20,174.24円、前週末比-232.84円で引け。NYダウは、18,015.95ドルと前週末比+117.11ドルで取引を終えました。

為替レート終値
 ドル/円 122.72円  豪ドル/円 95.35円
ユーロ/円 139.22円  NZドル/円 84.65円
 ポンド/円 194.79円  南アランド/円 10.08円
 カナダドル/円 100.06円  スイスフラン/円 133.78円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
6月22日(月) ・ユーロ圏 6月消費者信頼感(速報値)
・米 5月中古住宅販売件数(年率換算件数)
6月23日(火) ・豪 第1四半期住宅価格指数(前年同期比)
・ユーロ圏 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・米 5月耐久財受注(前月比)
・米 5月新築住宅販売件数(前月比)
・米 6月リッチモンド連銀製造業指数
6月24日(水) ・日 5月企業向けサービス価格指数(前年同月比)
・日 日銀・金融政策決定会合議事要旨発表
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 第1四半期実質国内総生産(GDP、確定値)(前期比年率)
6月25日(木) ・米 5月個人消費支出(PCE)(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 5月個人所得(前月比)
6月26日(金) ・日 5月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
・日 5月失業率
・ユーロ圏 5月マネーサプライM3(前年同月比)
・米 6月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 6月19日、日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やすなどの金融政策を維持。黒田総裁は、10日の国会での為替発言に対し円安けん制の意図を否定。必要ならば追加緩和を辞さない姿勢を改めて示しました。
 米国  0.25% 6月17日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。米経済について「緩やかに拡大している」とし、前回4月の「一時的な要因もあり、減速した」との判断から上方修正されました。利上げ姿勢はこれまでと変わらず慎重姿勢。
 ユーロ圏  0.05% 6月3日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。ドラギ総裁は、出口戦略から遠いところにいる。議論は全く行っていない。」国債利回りについて「我々はボラティリティが高い状態になれる必要がある。」と言及。
 英国  0.50% 6月4日、BOE(英中銀)は、政策金利を過去最低の0.5%で据え置きました。資産買い入れ枠は、3,750億ポンドに維持。
 豪州  2.00% 6月2日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置きました。消費は穏やかな拡大が見込まれ、今後の金利は据え置かれるとの見通し。
 南アフリカ  5.75% 南ア準備銀行は、5月21日金融政策委員会で政策金利を5.75%で据え置くことを決定。ただ、中銀総裁が「物価見通しの悪化から今の政策金利を維持するのが難しい」と言及するなど利上げが視野に。
エフピー ’S Eye
日銀金融政策決定会合において、2016年1月からの会合回数をこれまでの年14回から8回に減らすとしました。一方で、経済・物価情勢を示す「展望リポート」を年2回から4回に。これで決定会合は、FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)と同じ頻度に。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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