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市場概況<2015年6月第1週>

~欧州債券利回りが上昇、ドル/円は125円台後半へ ~

1日~5日のマーケットは、ギリシャ協議が一進一退で不透明感が広がる中、米5月ISM製造業景況指数が予想52.0に対し結果52.8、4月建設支出が予想+0.8%に対し結果+2.2%と週初めから強い内容でスタート。
ドル/円は125円台を目指す展開に。

ユーロ圏5月消費者物価指数が、予想+0.2%に対し+0.3%と底堅いことが確認されると、欧州債券利回りが急上昇。ユーロは主要通貨に対し上振れました。

また、ドラギ総裁がインフレ見通しを上方修正したことや、債券市場のボラティリティが大きいことを容認する姿勢を示したことも利回り上昇の後押しになりました。独10年債利回りは、一時1.00%近辺まで上昇となるなど8か月ぶりの水準に。

週末が近づくにつれ、米5月雇用統計が意識され動きにくい様相もありましたが結果、失業率は、予想+5.4%に対し結果+5.5%と弱い内容。

しかし、非農業部門雇用者数が、予想22.5万人に対し、28.0万人と大きく上振れ、早期利上げが意識され、ドル/円は、13年振りの125円台後半付近まで上昇しました。

豪ドルは、豪1-3月期GDPが予想より強かったことが好感され豪ドル/円は96円台後半まで上昇しましたが、4月小売売上高、貿易収支の弱い内容が伝わると軟調な展開に。上海株式市場が底堅い場面では強含みました。

週末の日経平均株価終値は、20,460.90円と前週末比-102.25円。NYダウは、17,849.46ドル、前週末比-161.22円となり18,000ドルの大台を割り込み取引を終えました。

為替レート終値
 ドル/円 125.66円  豪ドル/円 95.79円
ユーロ/円 139.58円  NZドル/円 88.50円
 ポンド/円 191.83円  南アランド/円 9.98円
 カナダドル/円 100.98円  スイスフラン/円 133.64円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
6月8日(月) ・日 4月国際収支・経常収支
・日 第4四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(年率換算)
・日 5月景気ウォッチャー調査ー現状判断DI
・米 5月米労働市場情勢指数(LMCI)
6月9日(火) ・日 5月マネーストックM2(前年同月比)
・豪 5月NAB企業景況感指数
・豪 4月住宅ローン件数(前月比)
・日 5月消費者態度指数・一般世帯
・英 4月貿易収支
・米 4月卸売在庫(前月比)
6月10日(水) ・日 5月国内企業物価指数(前月比)
・日 4月機会受注(前月比)
・英 4月鉱工業生産指数(前月比)
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 5月月次財政収支
6月11日(木) ・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
・日 第1四半期法人企業景気予測調査・大企業業況判断指数(BSI)
・豪 5月失業率
・米 5月輸出物価指数(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 5月小売売上高(前月比)
6月12日(金) ・日 4月鉱工業生産・確報値(前月比)
・ユーロ圏 4月鉱工業生産(前月比)
・米 5月卸売物価指数(PPI)(前月比)
・米 6月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 5月22日、日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やすなどの金融政策を維持。黒田総裁は、「景気は穏やかな回復を継続している」とし個人消費や住宅投資について表現を上方修正。
 米国  0.25% 4月29日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。労働市場が弱含んでいることや経済成長の鈍化を指摘し、9月までは利上げに踏み切る用意がないと示唆。
 ユーロ圏  0.05% 6月3日ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。ドラギ総裁は、出口戦略から遠いところにいる。議論は全く行っていない。」国債利回りについて「我々はボラティリティが高い状態になれる必要がある。」と言及。
 英国  0.50% 6月4日、BOE(英中銀)は、政策金利を過去最低の0.5%で据え置きました。資産買い入れ枠は、3,750億ポンドに維持。
 豪州  2.00% 6月2日RBA(豪中銀)は、政策金利を過去最低の2.0%で据え置きました。消費は穏やかな拡大が見込まれ、今後の金利は据え置かれるとの見通し。
 南アフリカ  5.75% 南ア準備銀行は、5月21日金融政策委員会で政策金利を5.75%で据え置くことを決定。ただ、中銀総裁が「物価見通しの悪化から今の政策金利を維持するのが難しい」と言及するなど利上げが視野に。
 
エフピー ’S Eye
6月3日、ブラジル中央銀行(BCB)は、政策金利を0.5%引き上げ13.75%とすることを決定。2014年10月以来6会合連続。インフレ率が高水準であることから追加利上げの可能性は考えられるが、利上げは景気の重石となるため今後の利上げ余地は限定的という見方が大半です。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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