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市場概況<2015年5月第3週>

~米住宅着工24年ぶりの伸び、本邦1-3月期GDPも強くリスク選考 ~
18日~22日のマーケットは、4月米住宅着工件数が、予想9.8%に対し結果20.2%と24年振りの伸びを示したこと等を受けドルが強含みました。注目されたFOMC議事録には、第1四半期の低迷について一時的なものと示され9月以降~年内の利上げ開始が意識される内容に。

また、GDP(速報値)が弱い内容だったことについてサンフランシスコ連銀のエコノミストは、季節調整が過度に影響したとし試算では+1.8%であるとの見解を示しました。ドル/円は一時121円台半ばになるなど2ヵ月ぶりの水準に。

ユーロは、ギリシャ政府要人が、支援再開の合意が得られない場合、来月のIMFへの返済を行わないと言及したことや、クーレECB専務理事が7月の流動性低下を控え資産購入を夏前に加速させると示したことが懸念され主要通貨に対し売られました。
豪ドルは、豪中銀副総裁が必要であれば追加利下げの可能性もあると示したことが下押し圧力に。日経平均株価は、一時20,300円台と年初来高値を更新。

1-3月期GDPが予想より強い内容であったことや円相場が軟化したことを受け、週末の終値は20,264.41円、前週末比+885.22円の大幅上昇で引けました。NYダウは、一時史上高値を更新。18,232.02ドルと+40.91ドルで週末の取引を終えました。

為替レート終値
 ドル/円 121.54円  豪ドル/円 95.01円
ユーロ/円 133.79円  NZドル/円 88.83円
 ポンド/円 188.11円  南アランド/円 10.22円
 カナダドル/円 98.80円  スイスフラン/円 128.70円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
5月25日(月) ・日 4月貿易統計(通関ベース)
5月26日(火) ・日 4月企業向けサービス価格指数(前年同月比)
・米 4月耐久財受注(前月比)
・米 3月ケース・シラー米住宅価格指数
・米 第1四半期住宅価格指数(前期比)
・米 5月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
・米 5月リッチモンド連銀製造業指数
5月27日(水) ・日 日銀金融政策決定会合議事要旨
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
5月28日(木) ・日 4月小売業販売額(前年同月比)
・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
・豪 第1四半期民間設備投資(前期比)
・ユーロ圏 5月消費者信頼感(確定値)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 4月住宅販売保留指数(前月比)
5月29日(金) ・英 5月GFK消費者信頼感調査
・日 4月全世帯家計調査・消費支出(前年同月比)
・日 4月失業率
・日 4月新築住宅着工戸数(前年同月比)
・ユーロ圏 4月マネーサプライM3(前年同月比)
・英 第1四半期国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
・米 第1四半期実質国内総生産(GDP,改定値)(前期比年率)
・米 5月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 5月22日、日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やすなどの金融政策を維持。黒田総裁は、「景気は穏やかな回復を継続している」とし個人消費や住宅投資について表現を上方修正。
 米国  0.25% 4月29日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。労働市場が弱含んでいることや経済成長の鈍化を指摘し、9月までは利上げに踏み切る用意がないと示唆。
 ユーロ圏  0.05% 4月15日、ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。政策金利の据え置きは、2014年9月に0.05%に引き下げられて以来、6会合連続となる。
 英国  0.50% 5月11日、BOE(英中銀)は、政策金利を過去最低の0.5%で据え置きました。資産買い入れ枠は、3,750億ポンドに維持。
 豪州  2.00% 5月5日、過去最低の政策金利を更に0.25%引き下げ2%としました。鉄鉱石の価格下落や、企業の設備投資の低迷、公共投資の弱い動きなどを理由としています。
 南アフリカ  5.75% 南ア準備銀行は、5月21日金融政策委員会で政策金利を5.75%で据え置くことを決定。ただ、中銀総裁が「物価見通しの悪化から今の政策金利を維持するのが難しい」と言及するなど利上げが視野に。
エフピー ’S Eye
20日、本邦1-3月期の実質GDP成長率(速報値・前期比年率)が発表されました。内容は予想+1.6%に対し結果+2.4%と強く、2期連続のプラス成長。輸入が伸びる一方で、自動車が半導体部品などの輸出が堅調であることや円安や原油安を背景に企業業績が改善し、それが設備投資に向かいプラスに転じました。これを受け、同日の日経平均株価は一気に上昇。年初来高値を更新するなどリスク先行のきっかけに。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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