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市場概況<2015年4月第4週~5月第1週>

~米雇用統計は底堅さも。独国債利回りは急上昇 ~
ゴールデンウィークの大型連休を挟んだ4月27日~5月8日のマーケットは、米国の第1四半期GDP(速報値)が前期比年率+0.2%と予想+1.0%より弱い内容に。FOMC(連邦公開市場委員会)後の声明でも景気判断が下方修正されました。...注視されている利上げ時期についてイエレン議長は、9月まで利上げに踏み切る用意はないと言及しました。米国景気の先行きを占う4月雇用統計は、失業率+5.4%と1ポイント改善。非農業部門雇用者数変化は予想より弱い内容でしたが、+22万3千人と景気判断の境目である20万人を超え、前月の12万6千人を大きく上回ることとなり雇用の底堅さを示した格好になりました。これらを受け、ドルは、弱い指標等を受け売られましたが、その後落ち着きを取り戻しました。

30日の日銀の金融政策決定会合では政策が現状維持に。ただ、物価上昇率2%の目標達成時期について、16年度前半ごろまでずれ込む可能性を示唆。ドル/円は、118円台半ば付近から120円台を目指すなど円が売られる展開となりました。

英ポンドは、総選挙前は不透明感から弱含みましたが、キャメロン首相率いる保守党が勝利したことからその後上昇。豪ドルは、政策金利の引き下げを受け下落。
ユーロは、景気回復が見られることやギリシャ協議の進展が期待され巻き返され独国債利回りは急上昇。これが米国にも波及し株式市場が不安定な動きに。

日経平均株価は大幅下落をする場面もあり、連休が明け8日(金)の日経平均株価終値は、19,379.19円と連休前の2万円を大きく割り込み引けました。
NYダウは、18,191.11ドルと連休前とほぼ同じ水準で取引を終えました。

為替レート終値
 ドル/円 119.70円  豪ドル/円 94.91円
ユーロ/円 134.16円  NZドル/円 89.52円
 ポンド/円 184.97円  南アランド/円 10.03円
 カナダドル/円 99.08円  スイスフラン/円 128.58円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
5月11日(月) ・豪 4月NAB企業景況感指数
・英 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
・米 4月米労働市場情勢指数(LMCI)
 5月12日(火) ・豪 3月住宅ローン件数(前月比)
・英 3月製造業生産指数(前月比)
・米 4月月次財政収支
5月13日(水) ・日 4月景気ウォッチャー調査・現状判断DI
・日 3月国際収支・経常収支
・英 4月失業率
・ユーロ圏 第1四半期域内総生産(GDP、速報値)(前期比)
・英 英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告(インフレリポート)
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 4月小売売上高(除自動車)(前月比)
・米 3月企業在庫(前月比)
5月14日(木) ・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
・日 4月マネーストックM2(前年同月比)
・米 4月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 4月卸売物価指数(PPI)(前月比)
 5月15日(金) ・日 4月国内企業物価指数(前月比)
・日 4月消費者態度指数・一般世帯
・米 4月鉱工業生産(前月比)
・米 5月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
・米 3月対米証券投資(短期債除く)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 4月30日、日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やす方針を示すなど金融政策を現状維持。黒田総裁は、今年度後半に物価上昇率は加速していくとみているとし「物価の基調は着実に改善している」「今の段階で追加緩和を行う必要はない」と言及。2%程度に達する時期を、従来の15年度を中心とする期間から16年度前半頃と後ずれさせました。
 米国  0.25% 4月29日FOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。労働市場が弱含んでいることや経済成長の鈍化を指摘し、9月までは利上げに踏み切る用意がないと示唆。
 ユーロ圏  0.05% 4月15日、ECBは、政策金利を過去最低水準の0.05%に据え置き。政策金利の据え置きは、2014年9月に0.05%に引き下げられて以来、6会合連続となる。
 英国  0.50% 4月9日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%で据え置きました。2009年3月から過去最低レベル、資産購入目標は2012年7月に引き上げられてから現状を維持。
 豪州  2.00% 5月5日、過去最低の政策金利を更に0.25%引き下げ2%としました。鉄鉱石の価格下落や、企業の設備投資の低迷、公共投資の弱い動きなどを理由としています。
 南アフリカ  5.75% 南ア準備銀行は、3月26日の金融政策委員会で政策金利を5.75%で据え置くことを決定。昨年7月に引き上げて以来据え置き。
  
   



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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