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市場概況<2015年3月第1週>

~ECB資産購入を3月9日より実施 ~

3月2日~6日のマーケットは、ユーロ圏の量的緩和策による国債購入実施のタイミングに関心が集まりました。5日、ECB(欧州中央銀行)理事会が行われ、ドラギ総裁は、その後の会見で、3月9日から資産購入を開始すると発表。中銀預金金利の-0.2%を下限にマイナス金利の債券も購入するとしました。これらを受け、ユーロ圏の債券利回りは低下。ユーロは対ドルで1.10ドル台を割り込むなど約11年半ぶりの安値水準となりました。6日は米2月雇用統計が発表されました。非農業部門雇用者数が+29.5万人、失業率は前回より0.1ポイント改善した5.5%となり、いずれも強い内容で
あったことからドル/円は一時121円台へ載せるなど主要通貨に対しドルは強含みました。日経平均株価は、これらを受け堅調に推移。一時18,979.64円と19,000円に迫る勢いで、結局、週末終値は18,971.00円と前週末比+173.06円で引けました。NYダウは、利上げ開始が意識され株価は軟調。週末終値は17,856.78ドルと前週末より-275.92ドル下落し取引を終えました。

為替レート終値
 ドル/円 120.72円  豪ドル/円 93.14円
ユーロ/円 130.93円  NZドル/円 88.92円
 ポンド/円 181.69円  南アランド/円 10.03円
 カナダドル/円 95.73円  スイスフラン/円 122.46円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
3月9日(月) ・日 2月景気ウォッチャー調査・現状判断DI
・豪 第4四半期製造業売上高(前期比)
・日 第3四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
・米 2月米労働市場情勢指数(LMCI)
 3月10日(火) ・日 2月マネーストックM2(前年同月比)
・英 2月英小売連合(BRC)小売売上高調査(前年同月比)
・米 1月卸売在庫(前月比)
・英 カーニー英中銀(BOE)総裁、発言
3 月11日(水) ・日 1月機械受注(前月比)
・日 2月国内企業物価指数(前月比)
・豪 1月住宅ローン件数(前月比)
・ユーロ圏 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
・英 1月鉱工業生産指数(前月比)
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
3月12日(木) ・日 1月第三次産業活動指数(前月比)
・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債
・英 1月貿易収支
・ユーロ圏 1月鉱工業生産(前月比)
・米 2月小売売上高(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 1月企業在庫(前月比)
・米 2月月次財政収支
 3月13日(金) ・日 1月鉱工業生産・確報値(前月比)
・米 2月卸売物価指数(PPI)(前月比)
・米 3月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 2月18日、日銀は、マネタリーベースを年間約80兆円増やす方針を示すなど金融政策の現状維持を8対1で決定(木内登英審議委員が10月末の追加緩和前政策に戻すよう提案)。景気の現状について「緩やかな回復基調を続けている」とし、従来判断をほぼ据え置きました。
 米国  0.25% 1月28日のFOMCにおいて、政策金利を据え置くと発表。一部のインフレ指標が低下していることを認めつつも「力強い雇用の増加」「経済活動はしっかりしたぺースで拡大している」と示し景気判断を上方修正しました。
 ユーロ圏  0.05% 3月5日、ECBは、政策金利を据え置き。3月9日から資産購入を開始すると発表。少なくとも2016年9月まで実施し、必要ならユーロ圏の物価上昇が持続的な変化をみせるまで続けるとしました。
 英国  0.50% 3月5日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%で据え置きました。5ヵ月連続。量的緩和プログラムも3,750億ポンドで現状維持を決定。
 豪州  2.25% 3月3日RBAは政策金利を過去最低の2.25%で据え置くことを決定。スティーブンス総裁は「当面は政策金利の据え置きが適切と判断」とし利下げ効果を見極める姿勢を示しました。
 南アフリカ  5.75% 南ア準備銀行は、1月29日の金融政策委員会で政策金利を5.75%で据え置くことを決定。
  
エフピー ’S Eye

~中国の政策~
中国人民銀行は、1日から政策金利である貸出基準金利、預金基準金利を0.25%引き下げそれぞれ5.35%、2.50%とするとしました。景気減速の長期化やインフレ率が0.8%と伸びが鈍化していることから実施。また、5日は、全人代(全国人民代表大会・日本の国会のようなもの)が開催され、経済成長目標をこれまでの7.5%程度から7.0%程度へと引き下げることを発表。経済の質的向上や構造改革を行いながら安定成長を維持するための政策を進めると強く示しました。




尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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