トップページ週刊!マーケット動向>市場概況2014年7月第3週














































市場概況<2014年7月第3週>
~企業決算を睨んだ展開に~
 7月21日~25日のマーケットは、ウクライナや中東の地政学リスクが意識されつつも、米企業決算が好感される場面では株価が堅調、米長期債利回りも上昇となりました。ドル/円は、101円台後半付近で推移するなど主要通貨に対し買われました。また、利上げが期待されている英国で発表された英中銀議事録において、全員一致で金利据え置きが決定していたことが伝わると失望からポンド売りへ。NZでは、政策金利を0.25%引き上げ3.5%とすることを発表しましたが、中銀から当面利上げがないことやNZドル高を牽制する発言がありNZドルは軟調に。日経平均株価は、企業決算を見極めたいとの見方で動き難い様相もありましたが、好決算を発表した銘柄への買いも入り、結局、15,457.87円と前週末比+242.16円で引けました。NYダウは、週末発表されたアマゾンやビザの冴えない決算を受け大幅下落。結局、16,960.57ドルと前週末比-139.61ドルと再び17,000ドル台を割り込み取引を終了。全体的にミクロでの相場展開の週となりました。
為替レート終値
 ドル/円 101.820円  豪ドル/円 95.700円
 ユーロ/円 136.760円  NZドル/円 87.08円
 ポンド/円 172.87円  南アランド/円 9.685円
 カナダドル/円 94.17円  スイスフラン/円 112.54円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
7月28日(月) ・日 安部首相が中南米5か国訪問(~8/4)
・米 6月中古住宅販売保留
 7月29日(火) ・米 FOMC(米連邦公開市場委員会)(~7/30)
・日 6月失業率
・米 7月消費者信頼感指数
 7月30日(水) ・日 6月鉱工業生産指数(速報値)
・ユーロ圏 7月消費者信頼感指数(確報値)
・独 7月消費者物価指数(CPI/速報値)
・米 7月ADP雇用統計
・米 第2四半期GDP(国内総生産)
・米 第2四半期個人消費(確報値) 
・米 FOMC(米連邦公開市場委員会)政策金利発表
 7月31日(木) ・ユーロ圏 6月失業率
・ユーロ圏 7月消費者物価指数(速報値)
・米 新規失業保険申請件数
 8月1日(金) ・中 7月製造業購買担当者景気指数(PMI)
・中 7月HSBC製造業購買担当者景気指数(確報値)
・日 黒田日銀総裁の講演
・米 7月非農業部門雇用者数
・米 7月失業率
・米 6月個人消費支出
・米 7月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
・米 7月ISM製造業景況指数
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 7月15日、日銀はマネタリーベース(資金供給量)を年間60~70兆円増加させるなど現状維持を決定。消費増税前の駆け込み需要の反動減は和らいでいる、日米の金融政策の方向性の違いから、円がドルに対し強くなる必然性はないなど示しました。
 米国  0.25% 6月18日のFOMCで、政策金利を据え置くと発表。量的緩和策については、これまで同様、MBSと米国債購入を50億ドルずつ縮小。経済活動や雇用が改善し個人消費も穏やかに拡大しているなど、前回より明るい見通しが示されました。
 ユーロ圏  0.15% 7月3日、ECBは政策金利を0.15%で据え置き。前回6月の会合で決定したTLTROsの実施日を9月18日と12月1日と発表。今回は、ABS(資産担保証券)購入は見送られましたが、ドラギ総裁は、必要ならQE(量的緩和)を含めた追加措置を実施する用意があると言及。
 英国  0.50% 7月10日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%で据え置くことを決定。資産買い入れ枠も3,750億ポンドに維持しました。声明の発表はありませんでしたが、8月13日のインフレ報告でのカーニー総裁の発言が注目されます。
 豪州  2.50% 7月1日、RBAは政策金利を過去最低の2.50%に据え置くことを決定。豪中銀(RBA)は、「現時点における最も賢明な方向は、政策金利の安定化である」と、引き続き慎重な姿勢を示しました。
 南アフリカ  5.50% 7月17日、SARBは政策金利を0.25%引き上げ5.75%としました。2014年1月以来の利上げ。中銀は「国内経済の支援に向けた金融政策スタンスを維持する」と示唆しています。
エフピー ’S Eye
~インドネシア大統領選の結果を市場は好感~
 7月9日に行われたインドネシア大統領選の結果が発表され、闘争民主党のジョコ・ウィドド氏が当選しました。ジョコ氏の当選を受け、改革期待からインドネシア市場は好感されており、株式や債券、通貨ルピアは上昇しています。ジョコ氏が掲げている燃料補助金の段階的削減やインフラ整備、医療や教育への資金配分等を通し、経済構造や財政改革への取り組みが期待されます。グリンドラ党のプラボウォ氏は、選挙に不正があったとしており、憲法裁判所へ異議申し立てをする可能性が懸念されますが、得票率から覆すことは難しいとの見方が大半です。ウィドド氏は、10月20日大統領就任予定。 



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

トップページ週刊!マーケット動向>市場概況2014年7月第3週