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市場概況<2014年7月第1週> |
~ドル/円101円台前半に強含む、2ヵ月ぶりの水準 ~
7月7日~11日のマーケットは、先週とは一変、株安・円高とリスク回避の週になりました。6月の米FOMCの議事録において、利上げ時期の前倒しの動きがみられなかったことや米国決算発表が意識されたことから米株式市場は利益確定の売りが優勢となりました。また、欧州では、ポルトガル大手銀行の債務懸念が切っ掛けとなり、金融株を中心に売られました。中国6月貿易収支や製造業の景況感なども冴えず、世界的にリスクオフの様相となりました。ドル/円は、101円台前半になるなど約2か月ぶりの水準に。円は、主要通貨に対しても強含みました。日経平均株価は、先週末の米市場が休場だったことから方向感が定まらずスタートしましたが、その後、米株安や本邦5月機械受注が予想より弱い内容であったことから軟調。1年8か月ぶりに5営業日の続落となりました。結局、日経平均株価は、15,164.04円と前週末比△273.09円で引け。NYダウは、16,943.81ドル前週末比△124.45ドルと16,000円台に押し戻され取引を終了しました。 |
為替レート終値 |
ドル/円 |
101.340円 |
豪ドル/円 |
95.130円 |
ユーロ/円 |
137.905円 |
NZドル/円 |
89.29円 |
ポンド/円 |
173.49円 |
南アランド/円 |
9.465円 |
カナダドル/円 |
94.41円 |
スイスフラン/円 |
113.61円 |
※週末の東京金融取引所清算価格より |
今後の注目指標 |
7月14日(月) |
・日 日銀金融政策決定会合(1日目)
・日 5月鉱工業生産(確報値)
・ユーロ圏 ドラギ総裁の発言 |
7月15日(火) |
・日 日銀金融決定会合終了後、記者会見
・米 6月小売売上高
・米 イエレン(FRB)議長の発言 |
7月16日(水) |
・中 第2四半期国内総生産(GDP)
・米 イエレン(FRB)議長の発言
・米 米地区連銀経済報告(ベージュブック) |
7月17日(木) |
・南ア 南アフリカ準備銀行、政策金利発表
・ユーロ圏 6月消費者物価指数(HICP/改定値)
。米 前週分新規失業保険申請件数
・米 6月住宅着工件数
・米 7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 |
7月18日(金) |
・日 日銀金融政策決定会合議事要旨 |
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主要国の政策金利等 |
国名 |
政策金利 |
コメントなど |
日本 |
( 0.1%) |
6月13日、日銀はマネタリーベース(資金供給量)を年間60~70兆円増加させるなど現状維持を全員一致で決定。4月の消費増税の影響は想定内で、夏以降は景気が回復に向かうと強調。物価目標2%達成への自信をみせました。 |
米国 |
0.25% |
6月18日のFOMCで、政策金利を据え置くと発表。量的緩和策については、これまで同様、MBSと米国債購入を50億ドルずつ縮小。経済活動や雇用が改善し個人消費も穏やかに拡大しているなど、前回より明るい見通しが示されました。 |
ユーロ圏 |
0.15% |
7月3日、ECBは政策金利を0.15%で据え置き。前回6月の会合で決定したTLTROsの実施日を9月18日と12月1日と発表。今回は、ABS(資産担保証券)購入は見送られましたが、ドラギ総裁は、必要ならQE(量的緩和)を含めた追加措置を実施する用意があると言及。 |
英国 |
0.50% |
7月10日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%で据え置くことを決定。資産買い入れ枠も3,750億ポンドに維持しました。声明の発表はありませんでしたが、8月13日のインフレ報告でのカーニー総裁の発言が注目されます。 |
豪州 |
2.50% |
7月1日、RBAは政策金利を過去最低の2.50%に据え置くことを決定。豪中銀(RBA)は、「現時点における最も賢明な方向は、政策金利の安定化である」と、引き続き慎重な姿勢を示しました。 |
南アフリカ |
5.50% |
5月22日、SARBは政策金利を5.5%に据え置き。4月消費者物価指数(CPI)が、6.1%と目標レンジの3~6%を超え、依然としてインフレ率が高い状況が続いていますが、利上げによる景気への影響に配慮しました。 |
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エフピー ’S Eye |
~ポルトガル大手銀行の信用不安について~
ポルトガルのエスピリト・サント銀行の親会社エスピリント・サント・インターナショナル(ESI)がCP(コマーシャルペーパー)の償還を見送ったことが切っ掛けで、同銀行の株価は急落。欧州金融株にも影響を与えました。今後の金融不安が意識されますが、同銀行は十分な資本があることや、万が一の場合でも、緊急流動性支援(ELA)などの資金支援を受けられることから影響は限定的という見方が大半です。ただ、同ケースがユーロ圏内で散見されるようになると、問題は拡大していく事が懸念されるため、今後の動向は注視していきたいところです。 |