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市場概況<2014年6月第5週> |
~NYダウ17,000ドル台へ突入~
6月30日~7月4日のマーケットは、3日(木)に控えた米6月雇用統計やユーロ圏のECB理事会に注目が集まりました。週半ばまで米欧のイベントを前に動き難いムードが漂いましたが、米6月雇用統計で失業率が6.1%に改善し、非農業部門雇用者数は市場予想21.5万人に対して28.8万人と強い内容となりっており、米国雇用市場の回復を印象付けました。また、ECB理事会では、政策金利は据え置かれたものの、ドラギECB総裁が、今後も低金利が長期的に続くことを伝え、合わせてユーロ高に対する懸念が示されたことから、ユーロ/ドルではドル買いユーロ売りの流れに。円は主要通貨に対し弱含みました。また、米国と同じく出口戦略に向かう英国ポンドも底堅く推移しました。豪ドルは、豪中銀総裁が豪ドル高を牽制したことから下落。日経平均株価は、NYダウが最高値を更新したことや、円が主要通貨に対し弱含んだことから底堅く推移し、結局、15,437.13円と前週末比+342.13円で引けました。NYダウは、17,068.26ドルと史上初の17,000円台を迎え取引を終了。 |
為替レート終値 |
ドル/円 |
102.080円 |
豪ドル/円 |
95.590円 |
ユーロ/円 |
138.760円 |
NZドル/円 |
89.22円 |
ポンド/円 |
175.08円 |
南アランド/円 |
9.480円 |
カナダドル/円 |
95.74円 |
スイスフラン/円 |
114.12円 |
※週末の東京金融取引所清算価格より |
今後の注目指標 |
7月7日(月) |
・日 黒田日銀総裁の発言
・日 5月景気先行指数(CI/速報値) |
7月8日(火) |
・日 5月国際収支・貿易収支
・英 5月鉱工業生産指数
・英 5月製造業生産指数 |
7月9日(水) |
・英 英中銀(MPC)金融政策委員会 1日目
・中 6月生産者物価指数(PPI)
・中 6月消費者物価指数(CPI)
・米 米FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨 |
7月10日(木) |
・中 6月貿易収支
・日 6月企業物価指数
・日 5月機械受注
・豪 6月失業率
・英 英中銀(BOE)政策金利発表
・米 新規失業保険申請件数 |
7月11日(金) |
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主要国の政策金利等 |
国名 |
政策金利 |
コメントなど |
日本 |
( 0.1%) |
6月13日、日銀はマネタリーベース(資金供給量)を年間60~70兆円増加させるなど現状維持を全員一致で決定。4月の消費増税の影響は想定内で、夏以降は景気が回復に向かうと強調。物価目標2%達成への自信をみせました。 |
米国 |
0.25% |
6月18日のFOMCで、政策金利を据え置くと発表。量的緩和策については、これまで同様、MBSと米国債購入を50億ドルずつ縮小。経済活動や雇用が改善し個人消費も穏やかに拡大しているなど、前回より明るい見通しが示されました。 |
ユーロ圏 |
0.15% |
7月3日、ECBは政策金利を0.15%で据え置き。前回6月の会合で決定したTLTROsの実施日を9月18日と12月1日と発表。今回は、ABS(資産担保証券)購入は見送られましたが、ドラギ総裁は、必要ならQE(量的緩和)を含めた追加措置を実施する用意があると言及。 |
英国 |
0.50% |
6月5日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%で据え置くことを決定。資産買い入れ枠も3,750億ポンドに維持しました。IMF(国際通貨基金)は、2014年GDPを2.9%と予想しており、G7の中で最も高い成長率を示していますが、カーニー総裁は、インフレ圧力が低い状態が続く限り低金利を維持する姿勢を継続。 |
豪州 |
2.50% |
7月1日、RBAは政策金利を過去最低の2.50%に据え置くことを決定。豪中銀(RBA)は、「現時点における最も賢明な方向は、政策金利の安定化である」と、引き続き慎重な姿勢を示しました。 |
南アフリカ |
5.50% |
5月22日、SARBは政策金利を5.5%に据え置き。4月消費者物価指数(CPI)が、6.1%と目標レンジの3~6%を超え、依然としてインフレ率が高い状況が続いていますが、利上げによる景気への影響に配慮しました。 |
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