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市場概況<2014年6月第3週> |
~FOMC好感 NYダウまたも史上高値更新~
6月16日~20日のマーケットは、先週のリスクオフムードが改善。米国経済の明るい見通しが好感され底堅い展開となりました。注目されたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、これまで通り政策金利を据え置き資産買い入れ額の減額が発表されました。イエレンFRB議長の記者会見において、米経済の底堅さが示されると共に、引き続き緩和を継続することが伝わりマーケットは好感。米国株式市場は力強く推移しました。ドル/円は、102円を挟んだ展開。英ポンドは、先週、利上げが早まる可能性があることが伝わったことから買われました。日経平均株価は、週初、イラク情勢への不透明感やリスクオフの円買いの動きから軟調に推移しましたが、その後、米株式市場が堅調であることや円相場の弱含みを受け3日続伸。週末になると利益確定の売りに押され、結局、15,349.42円と前週末比+251.58円で引けました。NYダウは、6日続伸で16,947.08ドルと前週末比+171.34ドルで取引終了。6月10日に付けた史上高値を更新しました。 |
為替レート終値 |
ドル/円 |
102.090円 |
豪ドル/円 |
95.830円 |
ユーロ/円 |
138.775円 |
NZドル/円 |
88.81円 |
ポンド/円 |
173.70円 |
南アランド/円 |
9.575円 |
カナダドル/円 |
94.92円 |
スイスフラン/円 |
113.97円 |
※週末の東京金融取引所清算価格より |
今後の注目指標 |
6月23日(月) |
・中 9月HSBC製造業購買担当者景気指数(PMI/速報値)
・日 日銀黒田総裁の発言
・ユーロ圏 6月製造業購買担当者景気指数(PMI/速報値)
・米 5月中古住宅販売件数 |
6月24日(火) |
・米 6月消費者信頼感指数(コンファレンスボード)
・米 5月新築住宅販売件数 |
6月25日(水) |
・米 5月耐久財受注
・米 第1四半期実質国内総生産(GDP/確定値) |
6月26日(木) |
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 5月個人消費支出 |
6月27日(金) |
・日 5月失業率
・日 5月全国消費者物価指数(CPI)
・英 第1氏南紀国際総生産(GDP/確報値)
・米 6月ミシガン大学消費者態度指数(確報値) |
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主要国の政策金利等 |
国名 |
政策金利 |
コメントなど |
日本 |
( 0.1%) |
6月13日、日銀はマネタリーベース(資金供給量)を年間60~70兆円増加させるなど現状維持を全員一致で決定。4月の消費増税の影響は想定内で、夏以降は景気が回復に向かうと強調。物価目標2%達成への自信をみせました。 |
米国 |
0.25% |
6月18日のFOMCで、政策金利を据え置くと発表。量的緩和策については、これまで同様、MBSと米国債購入を50億ドルずつ縮小。経済活動や雇用が改善し個人消費も穏やかに拡大しているなど、前回より明るい見通しが示されました。 |
ユーロ圏 |
0.15% |
6月5日、ECBは政策金利を0.1%引き下げ、過去最低の0.15%に。中銀預金金利を0%から-0.1%に引き下げ、初のマイナス金利を導入しました。ドラギ総裁は、資産買入れによる量的緩和策を見送りましたが、必要であれば更なる措置を講じると強い姿勢を示しました。 |
英国 |
0.50% |
6月5日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%で据え置くことを決定。資産買い入れ枠も3,750億ポンドに維持しました。IMF(国際通貨基金)は、2014年GDPを2.9%と予想しており、G7の中で最も高い成長率を示していますが、カーニー総裁は、インフレ圧力が低い状態が続く限り低金利を維持する姿勢を継続。 |
豪州 |
2.50% |
6月3日、RBAは政策金利を9会合連続で、過去最低の2.50%に据え置くことを決定。豪中銀は、「年明け以降の豪景気は、幾分底堅さを増しているように見える」としながらも「現状では、一定期間の金利安定が賢明」と慎重な姿勢を維持しました。 |
南アフリカ |
5.50% |
5月22日、SARBは政策金利を5.5%に据え置き。4月消費者物価指数(CPI)が、6.1%と目標レンジの3~6%を超え、依然としてインフレ率が高い状況が続いていますが、利上げによる景気への影響に配慮しました。 |
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エフピー ’S Eye |
~米国経済回復の確度高まる~
17,18日に行われたFOMCでは、政策金利を据え置き、国債やMBS(住宅ローン担保証券)の資産購入額をこれまでと同様の計100億ドルを減額すると決定しました。雇用や個人消費が回復していることから景気の明るい見通しを示唆。2014年の実質GDP成長率は、寒波の影響を鑑み2.1~2.3%と前回より0.7ポイント引き下げられましたが、2015年と2016年については、これまでの見方を据え置き、失業率も若干引き下げられていることから景気回復の確度が高まっていることが示されました。 |