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市場概況<2014年6月第1週>
~ECB追加緩和へ 日経平均は15,000円台を回復~
 6月2日~6日のマーケットは、ECB理事会や米5月雇用統計が注視される展開となりました。ECB理事会では、政策金利を0.1%引き下げ、中銀預金金利は、初のマイナス金利となりました。ドラギ総裁の発言から、既に6月に追加緩和がなされることは折込済みだったため市場の反応は限定的でしたが、今後の対応として量的緩和策(QE)が視野に入ることが示されたこともあり、ユーロは主要通貨に対し下落しました。ドル/円は、102円台で拮抗。米5月雇用統計は、先行発表されたADP雇用統計が予想より弱い内容であったことから、内容の悪化が懸念されましたが、結果はまずまず。緩やかながら労働市場が順調に回復しているとの見方が安心感につながりました。日経平均株価は、NYダウが史上最高値を更新したことや、円が主要通貨に対し弱含んだこと、また、先週末に発表された中国の貿易収支が予想より強い内容となったことから強気でスタート。その後もじわじわと上昇し4日続伸となりました。ただ、週最後の金曜日は、米5月雇用統計の発表を控え様子見ムードが広がりわずかに反落。結局、日経平均株価は15,000円台を回復し15,077.24円、前週末比+444.86円で引け。NYダウは、16,924.28ドルと前週末比+207.11ドルで取引を終えました。
為替レート終値
 ドル/円 102.515円  豪ドル/円 95.665円
 ユーロ/円 139.930円  NZドル/円 87.12円
 ポンド/円 172.36円  南アランド/円 9.690円
 カナダドル/円 93.82円  スイスフラン/円 114.81円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
6月9日(月) ・日 第4四半期実質国内総生産(GDP/改定値)
・日 4月国際収支
 6月10日(火)
 6月11日(水) ・日 5月国内企業物価指数
・英 5月失業率
・米 5月月次財政収支
 6月12日(木) ・日 日銀金融政策決定会合(1日目)
・NZ NY準備銀行(RBNZ)政策金利発表
・日 4月機械受注
・米 5月小売売上高
・米 前週分新規失業保険申請件数
 6月13日(金) ・日 日銀金融政策決定会合(2日目)終了後、内容発表。
・日 黒田日銀総裁、定例記者会見
・米 5月卸売物価指数
・米 6月ミシガン大学消費者態度指数(速報値)
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本 ( 0.1% 5月21日、日銀はマネタリーベース(資金供給量)を年間60~70兆円増加させるなど現状維持を全員一致で決定。物価目標2%に向けた道筋を順調にたどっているとしました。
 米国  0.25% 4月30日のFOMCで、政策金利を据え置くと発表。量的緩和策については、これまで同様、MBSと米国債購入を50億ドルずつ縮小。フォワードガイダンスは、引き続き、労働市場やインフレなど幅広い情報を考慮すると示しました。
 ユーロ圏  0.15% 6月5日、ECBは政策金利を0.1%引き下げ、過去最低の0.15%に。中銀預金金利を0%から-0.1%に引き下げ、初のマイナス金利を導入しました。ドラギ総裁は、資産買入れによる量的緩和策を見送りましたが、必要であれば更なる措置を講じると強い姿勢を示しました。
 英国  0.50% 6月5日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%で据え置くことを決定。資産買い入れ枠も3,750億ポンドに維持しました。IMF(国際通貨基金)は、2014年GDPを2.9%と予想しており、G7の中で最も高い成長率を示していますが、カーニー総裁は、インフレ圧力が低い状態が続く限り低金利を維持する姿勢を継続。
 豪州  2.50% 6月3日、RBAは政策金利を9会合連続で、過去最低の2.50%に据え置くことを決定。豪中銀は、「年明け以降の豪景気は、幾分底堅さを増しているように見える」としながらも「現状では、一定期間の金利安定が賢明」と慎重な姿勢を維持しました。
 南アフリカ  5.50% 5月22日、SARBは政策金利を5.5%に据え置き。4月消費者物価指数(CPI)が、6.1%と目標レンジの3~6%を超え、依然としてインフレ率が高い状況が続いていますが、利上げによる景気への影響に配慮しました。
エフピー ’S Eye
~ECB、追加の金融緩和を決定~
ECB(欧州中央銀行)は、政策金利、中銀預金金利を0.1ポイント引き下げ、それぞれ0.15%、-0.1%と引下げました。また、金融機関に向けて、融資促進を目的とした期間4年、4000億ユーロの条件付き貸し出しLTRO(長期流動性供給オペ)や中小企業向けの与信拡大を目的にABS(資産担保証券)の買い入れの実施を決定しました。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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