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市場概況<2013年11月第4週> |
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~世界的な株高に支えられドル/円・クロス円堅調~
25日(月)~29(金)のマーケットは、先週に引き続きリスク先行ムードとなりました。
今週のNYダウは、米国感謝祭で休場もありましたが底堅く高値圏で推移。日経平均も上値を追い欧州株も堅調でした。世界的な株高に支えられドル/円は101円台前半から102円台半ば付近へ、ユーロ/円は139円台後半、ポンド/円は167円台後半を目指すなど上昇しました。米住宅関連指標や消費者マインドを示すミシガン大学消費者信頼指数など強い経済指標が好感され、イラン核開発問題において欧米など6か国協議が進展、地政学リスクが緩和されたことや日銀への追加緩和期待から日米の金利差拡大が意識されたことも下支えに。ユーロ圏では、ECB高官が、政策金利を一段と引き下げる可能性について言及する一方で、物価や失業率などの経済指標が好調であることが伝わるなどリスク先行ムードでした。英国では、住宅市況が強いことを受け住宅ローン支援策を大幅に縮小することがと発表され、いち早い出口戦略が意識されポンド買い要因に。結局NYダウは、16,086.41ドルと先週末比+21.64ドルで引け、日経平均株価は、15,661.87円と+280.15円で取り引きを終えました。 |
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為替レート終値 |
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ドル/円 |
102.440円 |
豪ドル/円 |
93.290円 |
ユーロ/円 |
139.165円 |
NZドル/円 |
83.34円 |
ポンド/円 |
167.68円 |
南アランド/円 |
10.045円 |
カナダドル/円 |
96.44円 |
スイスフラン/円 |
112.99円 |
※週末の東京金融取引所清算価格より |
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今後の注目指標 |
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12月2日(月)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
10:45
17:55
18:00
18:30
24:00 |
・中 11月HSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)(前月比)
・独 11月製造業購買担当者景気指数(PMI/確報値)
・ユーロ圏 11月製造業購買担当者景気指数(PMI/確報値)
・英 11月製造業購買担当者景気指数(PMI)
・米 11月ISM製造業景況指数 |
50.5
55.0 |
50.9
52.5
51.5
56.0
56.4 |
12月3日(火)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
9:30
9:30
10:00
18:30 |
・豪 第3四半期経常収支
・豪 10月小売売上高(季節調整済)(前月比)
・中 11月非製造業購買担当者景気指数(PMI)
・英 金融財政委員会議事録公表 |
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-94億豪ドル
+0.8%
56.3 |
チェック! 豪中央銀行(RBA)政策金利発表。2.50%で据え置くとの見方が大半です。 |
12月4日(水)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
9:30
10:45
19:00
21:00
22:15
22:30
24:00
24:00
28:00 |
・豪 第3四半期国内総生産(GDP)(前期比)
・中 11月HSBCサービス業購買担当者景気指数(PMI)
・ユーロ圏 第3四半期国内総生産(GDP/改定値(前期比)
・米 MBA住宅ローン申請指数
・米 11月ADP雇用統計(前月比)
・米 10月貿易収支
・米 11月ISM非製造業総合景況指数
・米 10月新築住宅販売件数(前月比)
・米 ベージュブック公表 |
+17.5万人
-403億ドル
55.0 |
+0.6%
52.6
+0.1%
+13.0万人
-418億ドル
55.4 |
12月5日(木)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
9:30
22:30
22:30
22:30
22:30 |
・豪 10月貿易収支
・米 新規失業保険申請件数
・米 第3四半期国内総生産(改定値)(前期比年率)
・米 第3四半期個人消費(改定値)(前期比年率)
・ユーロ圏 ドラギECB総裁講演 |
+3.1%
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-2.84億豪ドル
+31.6万人
+2.8%
+1.5% |
チェック! ・英中銀(MPC)とECBが、政策金利を発表。いずれも0.50%で据え置くとの見方が大半です。 |
12月6日(金)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
14:00
22:30
22:30
23:55 |
・日 10月景気先行指数(CI/速報値)
・米 11月非農業部門雇用者数(前月比)
・米 11月失業率
・米 12月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) |
+18.3万人
+7.2% |
109.2
+20.4万人
+7.3% |
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主要国の政策金利等 |
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国名 |
政策金利 |
コメントなど |
日本 |
( 0.1%) |
11月21日、日銀はマネタリーベース(資金供給量)を年間60~70兆円増加させるなど現状維持を示しました。国内の景気は「緩やかに回復している」と前回を踏襲。海外については「徐々に持ち直しに向かっている」から「緩やかに持ち直している」へとやや上方修正。 |
米国 |
0.25% |
10月30日のFOMCで、政策金利を据え置くと発表。月850億ドルのMBSと米国債購入を継続。失業率6.5%以上、今後1~2年のインフレ率が2.5%以下と予想される限り事実上のゼロ金利政策を維持。 |
ユーロ圏 |
0.25% |
11月7日、ECBは政策金利を0.25%引き下げ0.25%に決定。ドラギ総裁は、「長期にわたる低インフレに直面する可能性がある」とユーロ経済の脆弱さを指摘し「必要な限り緩和的にとどまる」と示しました。 |
英国 |
0.50% |
11月7日、BOEは、政策金利を0.5%で据え置くことを決定し、資産買い入れ枠を3,750億ポンドに維持することを発表。政策金利の据え置きは4年8カ月連続。 |
豪州 |
2.50% |
11月5日、RBAは政策金利を過去最低の2.50%で据え置くことを決定。豪中銀は「現状の金融政策は適切」と前回と同様の見解でした。物価については「年2~3%の誘導目標と合致し、向こう1~2年にこうした状況が続く」とし、新たな利下げ観測は後退しました。 |
南アフリカ |
5.00% |
11月21日、SARBは市場予想通り政策金利を5%に据え置き、2012年7月の利下げ以降現状維持。しかし、通貨安とボラティリティ(変動幅)の大きさがインフレ上昇のリスクであると示し今後の金融引き締めを示唆。 |
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エフピー ’S Eye |
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~購買力平価説~
購買力とは、モノやサービスを買う時の貨幣価値のことを指します。貨幣価値は、物価の影響を受けるため、購買力平価は、お金の価値を自国の物価と外国の物価を比較して表した貨幣価値ということになります。また、物価は金利政策の重要な指標となるため、その動向の影響は大きくなります。
購買力平価説は、カッセルが提唱した購買力平価説とは各国の物やサービスの価格の比較で為替レートが決定されるという説。例えば全く同じ商品がアメリカと日本で売られており、それらの値段がアメリカで1ドル、日本では100円であった場合、1ドル=100円になると考える説のこと。マクドナルド平価(ビッグマック指数)がその考え方の代表例であり、例えば、アメリカでビッグマックが2ドルで、日本で300円であれば1ドル150円となる。ただし、大きさ、質とも同じ条件であることが求められるため、実際には、購買力平価から為替レートを決定するのは困難であるため、均衡相場が実現していたとみなされる特定時点を選び、その時点の為替相場を基準とし、その後の物価上昇などを分析し、為替相場をトレースするのが一般的です。(相対的購買力平価)
相対的購買力平価=基準時点の為替相場×自国の物価指数÷海外の物価指数
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