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市場概況<2013年8月第4週>
~シリア情勢が嫌気 リスクオフへ~
 26日(月)~30(金)のマーケットは、シリア情勢が嫌気され、株式市場は下落する一方、安全資産とされる債券市場は上昇。通貨では、円やスイスフランが買われるなどリスクオフの流れとなりました。
 シリアへの軍事介入への懸念が広がったことでNYダウは下落圧力が強くなり、原油価格は一時2年4か月ぶりの112ドル台まで上昇。また、新興国通貨は原油高騰を受け経済が悪化するとの不安が広がり売られる展開に。中でもインドルピーは対ドルで約8.6%下落し、一日の下落幅としては18年ぶりの大きさとなりました。しかし、7月米耐久財受注が予想-4.0%に対し-7.3%と弱い内容であることが伝わる場面では、QE(量的緩和策)縮小に慎重になるのではとの見方が強まり、NYダウは上昇。住宅関連指標は、先週末の7月新築住宅販売件数が弱い内容でしたが、今週発表された中古住宅販売件数については、2009以来の高水準となりました。しかし、先行指標とされる中古住宅成約指数が2カ月連続で弱い内容となっており、金利上昇圧力による影響が懸念材料に。また、第2四半期GDP改定値の内容は、+2.5%と予想+2.2%より強く、来週発表される8月雇用統計への期待が高まりました。
 今週末の日経平均は、13,388.86円と前週末から2%程度下落して引け。NYダウは、14,810.31ドルと約1.3%下落して取り引きを終えました。
為替レート終値
 ドル/円 98.180円  豪ドル/円 87.380円
 ユーロ/円 129.760円  NZドル/円 75.85円
 ポンド/円 152.15円  南アランド/円 9.550円
 カナダドル/円 93.28円  スイスフラン/円 105.53円
※週末の東京金融取引所清算価格より 
今後の注目指標
9月2日(月)
時間 注目点 予想 前回 
10:30
17:00

17:30
・豪 7月住宅建設許可件数
・ユーロ圏 8月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
・英 8月製造業購買担当者景気指数(PMI)
+4.0%
51.3

55.0
-6.9%
51.3

54.6
9月3日(火)
時間 注目点  予想 前回
8:01
10:30
18:00
23:00
・英 8月英小売連合(BRC)小売売上高調査
・英 7月小売売上高
・ユーロ圏 7月卸売物価指数(PPI)
・米 8月ISM製造業景況指数
+2.4%
+0.4%
+0.1%
54.0
+2.2%
0.0%
0.0%
55.4
チェック! 13:30 豪準備銀行(中央銀行)が政策金利を発表します。2.50%に据え置くとの見方が大半です。
9月4日(水)
注目点   予想 前回 
18:00

18:00
20:00
20:30
21:30
27:00
・ユーロ圏 四半期域内総生産(GDP、改定値)
・ユーロ圏 7月小売売上高
・米 MBA住宅ローン申請指数
・米 8月チャレンジャー人員削減数
・米 7月貿易収支
・米 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
+0.3%

+0.2%


-386億USD
+0.3%

-0.5%
-2.5%
+2.3%
-342億USD
チェック!   日銀金融政策決定会合(1日目)がおこなわれます。
9月5日(木)
時間 注目点 予想 前回 
21:15
21:30
23:00
・米 8月ADP雇用統計
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 8月ISM非製造業景況指数(総合)
18万人
33.0万件
55.0
20万人
33.1万件
56.0
チェック!   日銀金融政策決定会合(2日目)がおこなわれ、終了後に決定内容が発表されます。
また、20:00にイングランド銀行(BOE、英中央銀行)が政策金利を発表します。0.50%に据え置くとの見方が大半です。
20:45には欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表します。0.50%に据え置くとの見方が大半です。
9月6日(金)
時間 注目点 予想 前回 
14:00
14:00
21:30
21:30
・日 7月景気先行指数(CI)・速報値
・日 金融経済月報(基本的見解)
・米 8月非農業部門雇用者数変化
・米 8月失業率
107.9

18.0万人
7.4%
107.2

16.2万人
7.4%
 主要国の政策金利等
 国名 政策金利   コメントなど
 日本  0.1% 8月8日、日銀は、マネタリーベース(資金供給量)を年間60~70兆円増加させるなど現状を維持。景気判断は「穏やかに回復しつつある」と前回と変わりませんでしたが、消費者物価指数(コア)を「プラスに転じている」、予想物価上昇率を「全体として上昇している」と前回より強い表現に変更。
 米国  0.25% 7月31日のFOMCで、政策金利を据え置くと発表。月850億ドルのMBSと米国債購入を継続し、量的緩和の縮小は、労働市場の見通しが大幅に改善するまで続けると改めて強調。ゼロ金利は、資産購入終了後も相当期間継続するののが適切とした。
 ユーロ圏  0.50% 8月1日、ECBは政策金利を0.50%に据え置くことを決定。ドラギ総裁は「理事会は、ECBの主要政策金利が長期間にわたり現在の水準、もしくは下回る水準にとどまると予想している」と発言しフォアードガイダンス(将来の金融政策指針)を改めて示した。
 英国  0.50% 8月1日、BOEは、政策金利を0.5%で据え置くことを決定し、資産買い入れ枠を3,750億ポンドに維持。
 豪州  2.50% 8月6日、RBAは政策金利を0.25%引き下げ過去最低の2.50%に決定。豪中銀は「物価などの最近の情報を考慮し、政策金利を一段と低下させることが適切と判断した」と言及。
 南アフリカ  5.00% 7月18日、SARBは市場予想通り政策金利を5%に据え置き。2012年7月の利下げ以降、6回合連続。通貨の下落と原油価格の上昇を受け、2013年~2015年のインフレ予想を引き上げられ、景気見通しは、電力供給の制約を主な理由に引き下げられた。
エフピー ’S Eye
~シリアと原油と米国経済~
シリア自体は大きな産油国ではないのですが、南西エジプトにスエズ運河やスメドパイプラインがあるため、日量450万バレル程度の原油や石油製品の輸送に悪影響が出ると懸念されており、原油価格の高騰に繋がっています。QE縮小が注視される米国経済への影響が気になるところですが、シェールガスの恩恵を受けている米国への影響は軽微であると考えられています。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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