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市場概況<2013年6月第2週> |
~日経平均、大胆な緩和策決定時の水準に~
6月10日(月)~14日(金)は、QE3(量的緩和策第3弾)縮小への道のりや本邦金融政策において先行き不透明なことが嫌気され日経平均は乱高下。ドル/円は94円台へとドル売り・円買いが進みました。
週明けの日経平均株価は、前週発表された米雇用統計の結果からQE3縮小への観測が後退しスタート。結局+636.67円の13,514.20円で引け、2008年10月以来(4年8カ月ぶり)の上げ幅。ドル/円は98円台で推移しました。日銀金融政策の行方を見極めたいとのムードもある中、米格付け会社S&Pは、米国債格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げました。米長期債利回りは1週間ぶりの水準である2.2%台へ上昇しました。11日になると、日銀金融政策決定会合の結果が公表されましたが、注目されていた急激な長期金利上昇を抑える緩和策が新たに示されなかったことからマーケットは失望。日経平均は一時200円超下落する場面もありました。NYダウも、動かない日銀や、QE3縮小への不透明さから続落。ドル/円は95円台を下抜けるなど円高が進みました。13日(木)になってもムードは変わらず日経平均は大幅下落。この日の終値は、前日比-843.94円となりました。ドル/円も株式市場を窺いながら円高方向へ推移。米新規失業保険申請件数や米5月小売売上高が底堅い結果であることが伝わると、雇用改善が消費意欲を拡大させているとの見方も。14日(金)になると、麻生財務相が閣議決定後の会見で法人税減税に対し否定的な見解を示したことや、輸出企業の円需要もありドル/円は上昇、一時94円台半ば付近へ。しかし、その後は日経平均株価が反発していることから徐々に上昇。本邦5年債入札が無難に終わったことも安心感につながりました。NYダウが軟調に推移する中、IMFが、対米経済調査で2014年の成長見通しを3.0%から2.7%に引き下げ、QE3縮小を来年行うべきと示すと、NYダウは下げ幅を拡大しました。結局NYダウの終値は、15,070.18と870円超のマイナスとなりましたが15,000円台はキープ。ボラティリティが高い日経平均は、結局12,686.52円で引け。4月4日、日銀金融政策会合時の水準に。 |
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為替レート終値 |
ドル/円 |
94.340円 |
豪ドル/円 |
90.480円 |
ユーロ/円 |
125.925円 |
NZドル/円 |
76.06円 |
ポンド/円 |
148.19円 |
南アランド/円 |
9.490円 |
カナダドル/円 |
92.77円 |
スイスフラン/円 |
102.41円 |
※週末の東京金融取引所清算価格より
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今後の注目指標 |
6月17日(月)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
8:50
18:00
21:30
22:00
23:00 |
・日 4月第三次産業活動指数
・ユーロ圏 4月貿易収支
・米 6月ニューヨーク連銀製造業景気指数
・米 4月対米証券投資(短期債除く)
・米 6月NAHB住宅市場指数 |
+0.2%
0.00
45 |
-0.9%
229億EUR
-1.43
-135億USD
44 |
6月18日(火)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
10:30
13:30
17:30
18:00
21:30 |
・豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
・日 4月鉱工業生産・確報値
・英 5月消費者物価指数(CPI)
・ユーロ圏 6月ZEW景況感調査
・米 5月消費者物価指数(CPI) |
+0.1%
+0.2% |
+1.7%
+0.2%
27.6
-0.4% |
米連邦公開市場委員会(FOMC)開催1日目です。 |
6月19日(水)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
8:50
17:30
18:00 |
・日 5月貿易統計(通関ベース)
・英 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨発表
・ユーロ圏 4月建設支出 |
-1兆1597億円 |
-8799億円
-1.7% |
27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)2日目、終了後に政策金利が発表されます。 0-0.25%に据え置くとの見方が大半です。 |
6月20日(木)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
8:50
17:00
17:00
21:30
23:00
23:00 |
・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
・ユーロ圏 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・ユーロ圏 6月製造業購買担当者景気指数
・米 前週分新規失業保険申請件数
・ユーロ圏 6月消費者信頼感(速報値)
・米 6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 |
47.5
48.4
34.0万件
-21.5
-0.5 |
1136億円
47.2
48.3
33.4万件
-21.9
-5.2 |
6月21日(金)
時間 |
注目点 |
予想 |
前回 |
17:00 |
・ユーロ圏 4月経常収支 |
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259億EUR |
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主要国の政策金利等 |
国名 |
政策金利 |
コメントなど |
日本 |
0.1% |
5月22日、マネタリーベースを年間60~70兆円ペースで増加するよう金融市場調整を行い、2年で2%の物価物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に継続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続すると発表。 |
米国 |
0.25% |
5月1日のFOMCで、政策金利の据え置くと発表。月850億ドルのMBSと米国債購入を継続。「どちらかと言えば改善傾向も、失業率は高い」「成長を抑制している」「購入ペースは減少または増加の用意がある」と前回より景気判断の表現が引下げられた。 |
ユーロ圏 |
0.50% |
6月6日、ECBは政策金利を0.50%に据え置くことを決定。欧州金融危機による先行き不透明感が強う中、ユーロ圏の金融機関は中小企業向け貸出に慎重になり、中小企業の資金調達が困難になりつつある傾向がみられている。ドラギ総裁は「それに対するいろいろな対策について議論しているが、現在その対策を打つ必要はない」と述べた。 |
英国 |
0.50% |
6月6日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%に据え置くことを決定。緩やかに景気が回復している兆候が表れるなか、次期総裁にカーニー・カナダ中銀総裁が7月に就任するまで、政策を温存させたい格好。金融政策委員会(MPC)はカーニー氏が就任する7月まで政策を維持するとの見通しを示した。 |
豪州 |
2.75% |
6月4日、RBAは政策金利を2.75%に据え置く事を決定。豪中銀は「現在の金融緩和は、インフレ目標の達成と一致するとともに、今後の成長強化に寄与すると考えられる」と言及し緩和余地があることを示した。 |
南アフリカ |
5.00% |
5月23日、SARBは政策金利を市場の大方の予想通り、5%に据え置いた。南アの景気回復の足取りは重いものの、通貨ランドの下落がインフレ懸念を高めている中、足元のインフレ率はSARBの目標レンジ上限に近付いていることが据え置きの背景と見られる。 |
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エフピー ’S Eye |
~米国債格付け引き上げに~
格付け会社S&Pは、米国債の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げました。同格付け会社は、2011年8月に「AAA」から「AA+」へ、格付け見通しを「ネガティブ」としていました。米景気回復で財政赤字が縮小していることを背景に「目先の格下げの確率は1/3以下に低下した」と示しています。
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