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市場概況<2013年5月第4週>
~日経平均株価、前週のショック癒えず~ 
 5月27日(月)~5月31日(金)は、前週からの流れで国内株式は値動きの荒い展開。米QE3(量的緩和策第3弾)への思惑主導でドル/円は売られる展開となりました。
 27日(月)からの一週間は、前週の日経平均株価が、高値から2,000円超急落したことを引きずり値動きが荒い展開となりました。米消費者信頼感指数が5年ぶりの水準を回復したことや住宅市場が堅調だったことは、米景気回復期待に繋がり、QE3(量的緩和策第3弾)縮小の見方が強まりましたが、米第1四半期GDP(改定値)が下方修正されたことや、新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことが伝わると、反対に当面QE3継続との思惑が広がりドルが売られました。欧州では、4月失業率が12.2%と過去最悪を更新したことを受け、翌週開催されるECB理事会において、追加緩和措置があるとの見方が先行。新興国は、インドの第1四半期GDPが5%と予想より弱い結果に。また、中国が、先日のPMI(購買担当者景気指数)で弱い内容であったことで、来週に控える同製造業PMI発表を前に動き難い様相で中国株は軟調に推移しました。ドル/円は、国内株式市場の動向を伺いながらの展開で、102円台半ばから100円台前半付近へと円高方向へ。また、4月26日の日銀金融政策決定会合議事要旨が公表されましたが、2015年度に向けて物価上昇率2%の達成は難しいと感じる委員が複数いることが伝わり、これも円買いの要因となりました。しかし、ドル/円は、昨年10月から8か月で約28%(約22円)上昇となっており、月ベースでは8か月連続円安に。結局、日経平均は、13,774.54円と前週から800円超のマイナス、NYダウは、15,115.57ドルと180ドル超のマイナスで引け、どちらも2週連続の下落となりました。ユーロ/円は、130円から132円でのレンジ相場。豪ドル/円は、4月初旬以降で初めて下抜けました。
為替レート終値
 ドル/円 100.48円  豪ドル/円 96.135円
 ユーロ/円 130.545円  NZドル/円 79.84円
 ポンド/円 152.61円  南アランド/円 9.990円
 カナダドル/円 96.90円  スイスフラン/円 105.04円
※週末の東京金融取引所清算価格より
今後の注目指標
6月3日(月)
時間 注目点 予想 前回 
10:30
17:00

17:30
23:00
・英 4月小売売上高
・ユーロ圏 5月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
・英 5月ISM製造業景況指数
・米 5月ISM製造業景況指数
+0.3%
47.8

50.3
50.5
-0.4%
47.8

49.8
50.7
6月4日(火)
時間 注目点  予想 前回
8:50
18:00
21:30
・日 5月マネタリーベース
・ユーロ圏 4月卸売物価指数(PPI)
・米 4月貿易収支

-0.2%
-411億USD
23.1%
-0.2%
-388億USD
13:30 ・豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表 +2.75%で据え置くとの見方が大半
6月5日(水)
時間 注目点 予想 前回 
8:50

17:00
18:00
20:00
21:15
23:00
27:00
・日 前週分対外対内証券売却契約等の状況(対内株式)
・ユーロ圏 5月サービス部門購買担当者景気指数(PMI,改定値)
・ユーロ圏 四半期域内総生産(GDP、改定値)1Q
・米 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
・米 5月ADP雇用統計
・米 5月ISM非製造業景況指数(総合)
・米 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

47.5

-1.0%

16.5万人
53.5

47.5

-1.0%
-8.8%
11.9万人
53.1
6月6日(木)
時間 注目点 予想 前回 
8:50
21:30
・前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
・米 前週分新規失業保険申請件数
274億円
34.6万件
20:00 ・英 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)が政策金利を発表します。
     0.50%で据え置くとの見方が大半です。
20:45 ・ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表します。 
     0.50%で据え置くとの見方が大半です。 
6月7日(金)
時間 注目点 予想 前回 
14:00
21:30
21:30
28:00
・日 4月景気先行指数(CI)・速報値
・米 5月非農業部門雇用者数変化
・米 5月失業率
・米 4月消費者信用残高
98.8
16.5万件
7.5%
135億USD
97.9
16.5万人
7.5%
80億USD
ポイント!  今週は、BOE、ECBが政策金利を発表するなど、重要な経済指標が目白押しです。乱高下する株価・世界経済情勢を見据えるためにぜひ参考になさってください。
 主要国の政策金利等
 
 国名 政策金利   コメントなど
 日本  0.1% 5月22日、マネタリーベースを年間60~70兆円ペースで増加するよう金融市場調整を行い、2年で2%の物価物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に継続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続すると発表。
 米国  0.25% 5月1日のFOMCで、政策金利の据え置くと発表。月850億ドルのMBSと米国債購入を継続。「どちらかと言えば改善傾向も、失業率は高い」「成長を抑制している」「購入ペースは減少または増加の用意がある」と前回より景気判断の表現が引下げられた。
 ユーロ圏  0.50% 5月2日、ECBは政策金利を0.25%引き下げ0.50%とすることを決定。利下げは昨年7月以来となる。下限金利の中銀預金金利はゼロ、上限金利の限界貸出金利も1.50%に据え置き。ドラギ総裁はマイナスの預金金利の可能性について言及し、「行動する用意はある」と語り、景気動向によっては追加的な利下げに踏み切る考えを示した。
 英国  0.50% 5月9日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%に据え置くことを決定。緩やかに景気が回復している兆候が表れるなか、次期総裁にカーニー・カナダ中銀総裁が7月に就任するまで、政策を温存させたい格好。金融政策委員会(MPC)はカーニー氏が就任する7月まで政策を維持するとの見通しを示した。
 豪州  2.75% 5月7日、RBAは政策金利を0.25%引き下げ2.75%とすることを決定。8日から適用する。利下げは昨年12月以来となる。インフレ率は低水準で自国通貨は歴史的高水準にあることから、RBAは景気下支えのために一段の緩和余地があることを示唆した。
 南アフリカ  5.00% 5月23日、SARBは政策金利を市場の大方の予想通り、5%に据え置いた。南アの景気回復の足取りは重いものの、通貨ランドの下落がインフレ懸念を高めている中、足元のインフレ率はSARBの目標レンジ上限に近付いていることが据え置きの背景と見られる。
 
エフピー ’S Eye
~ブラジル中央銀行、政策金利を0.5%引き上げ~
ブラジル中銀は、5月29日に政策金利を0.5%引き上げ8.0%と全会一致で決定。2会合連続の利上げとなりました。声明文にて「今回の決定がインフレの低下を促し、来年もこのトレンドが続くことを確かなものとするだろう」と述べ、金融引き締めの理由をインフレ圧力への対応策としています。しかし、29日発表された第1四半期GDPは1.9%と予想より景気回復ペースが弱いこともあり今後の舵取りが注目されます。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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