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市場概況<2013年5月第3週>
~中国PMIを引き金に、日経平均調整局面~ 
 5月20日(月)~5月24日(金)は、週序盤はリスクオンの様相でしたが、中国の軟調な経済指標が伝わり日経平均相場は乱高下。ドル/円は円高圧力となりました。
 20日(月)からの週は、19日(日)に甘利経済財政担当相が「過度の円高の是正はかなりできたと世の中で言われている」「これから円安がどんどん進むと国民生活にマイナスの影響がでてくる」と言及したことを受け、早朝から一気に円が買われドル円は101円台へ割り込む場面もありました。日経平均は、5月月例経済報告で「景気は穏やかに持ち直し」と上方修正されたことが材料視され、15,300円台に乗せるなど堅調に推移。バーナンキFRB議長の議会証言やFOMC議事録、日銀金融政策決定会合を控え動き難い様相の中、22日(水)日銀金融政策決定会合後の会見では、現状を維持すると示され反応薄。バーナンキFRB議長の議会証言では、予想通りハト派色を堅持。23日(木)も早朝から日経平均は堅調で16,000円に迫るなど勢いある展開でしたが、中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.6と景気判断の50を7カ月ぶりに切ったことから相場は一変。アジア株が全面安となる中、日経平均は一時、高値から1,400円超急落、ITバブル崩壊以来の暴落となり、ドル/円も一時100円台が見える水準まで下落しました。また、甘利経済再生相が、上昇スピードが予想より速かったなどと述べたことから日経平均先物は夜間取引で急落。一時14,000円台を割り込みました。欧州株も軒並み下落しましたが、NYダウは下げ渋る展開。翌日24日(金)、日経平均は反動もあり15,000円台を回復しましたが、その後も乱高下し500円超下落する場面も。結局、日経平均は、14,612.45円と前週から500円超下げて取引を終えました。NYダウは、15,303.10ドルと週ベースで5週間ぶりに反落して引けました。
為替レート終値
 ドル/円 101.100円  豪ドル/円 97.585円
 ユーロ/円 130.775円  NZドル/円 81.74円
 ポンド/円 152.91円  南アランド/円 10.540円
 カナダドル/円 97.95円  スイスフラン/円 105.19円
※週末の東京金融取引所清算価格より
今後の注目指標
5月27日(月)
時間 注目点 予想 前回 
・英 レイト・メイ・バンクホリデー
・米 メモリアルデー
5月28日(火)
時間 注目点  予想 前回
22:00
23:00
・米 3月ケース・シラー米住宅価格指数
・米 5月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)

71.0
146.57
69.0
5月29日(水)
時間 注目点 予想 前回 
17:00 ・ユーロ圏 4月マネーサプライM3 +2.9% +2.6%
5月30日(木)
時間 注目点 予想 前回 
8:50
18:00
21:30
・日 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
・ユーロ圏 5月消費者信頼感(確定値)
・米 前週分新規失業保険申請件数

-21.9
34.0万件
7160億円
-21.9
34.0万件
5月31日(金)
時間 注目点 予想 前回 
8:30
17:30
18:00
19:00
22:45
22:45
・日 4月失業率
・英 4月マネーサプライM4
・ユーロ圏 4月失業率
・日 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
・米 5月シカゴ購買部協会景気指数
・米 5月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
4.1%

12.2%

50.0
83.7
4.1%
-0.9%
12.1%

49.0
83.7
 主要国の政策金利等
 
 国名 政策金利   コメントなど
 日本  0.1% 5月22日、マネタリーベースを年間60~70兆円ペースで増加するよう金融市場調整を行い、2年で2%の物価物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に継続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続すると発表。
 米国  0.25% 5月1日のFOMCで、政策金利の据え置くと発表。月850億ドルのMBSと米国債購入を継続。「どちらかと言えば改善傾向も、失業率は高い」「成長を抑制している」「購入ペースは減少または増加の用意がある」と前回より景気判断の表現が引下げられた。
 ユーロ圏  0.50% 5月2日、ECBは政策金利を0.25%引き下げ0.50%とすることを決定。利下げは昨年7月以来となる。下限金利の中銀預金金利はゼロ、上限金利の限界貸出金利も1.50%に据え置き。ドラギ総裁はマイナスの預金金利の可能性について言及し、「行動する用意はある」と語り、景気動向によっては追加的な利下げに踏み切る考えを示した。
 英国  0.50% 5月9日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%に据え置くことを決定。緩やかに景気が回復している兆候が表れるなか、次期総裁にカーニー・カナダ中銀総裁が7月に就任するまで、政策を温存させたい格好。金融政策委員会(MPC)はカーニー氏が就任する7月まで政策を維持するとの見通しを示した。
 豪州  2.75% 5月7日、RBAは政策金利を0.25%引き下げ2.75%とすることを決定。8日から適用する。利下げは昨年12月以来となる。インフレ率は低水準で自国通貨は歴史的高水準にあることから、RBAは景気下支えのために一段の緩和余地があることを示唆した。
 南アフリカ  5.00% 5月23日、SARBは政策金利を市場の大方の予想通り、5%に据え置いた。南アの景気回復の足取りは重いものの、通貨ランドの下落がインフレ懸念を高めている中、足元のインフレ率はSARBの目標レンジ上限に近付いていることが据え置きの背景と見られる。
 
エフピー ’S Eye
~10年債利回り一時2012年4月以来の水準に~
22日(水)の日銀金融政策会合後の会見において、黒田日銀総裁は、国債利回りの不安定な動きに対し特に言及しなかったことから債券市場は失望売り、10年債利回りは、5月15日以来の一時0.9%台まで上昇しました。その後黒田総裁が「機動的、弾力的なオペ運用で対応していく」とコメントすると安心感が広がりました。しかし、23日(木)は、10年債利回りは更に急上昇傾向。一時1.00%をつけるなど2012年4月以来、約1年2カ月ぶりの水準に。FRBのQE3(量的緩和第3弾)縮小への思惑から米長期債利回りが上昇していることにつられる側面も。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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