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市場概況<2013年5月第2週>
~第4四半期実質GDP+3.5% 景気回復を確認~ 
 5月13日(月)~5月17日(金)は、日経平均が、2008年1月以来の15,000円台を回復。ドル/円も一時103円台を迎えるなどリスクオンの週となりました。
 13日(月)からの週は、先週末のG7(先進財務大臣・中央銀行総裁会議)にて、円安進行に対し批判的な意見がなかったことから安心感が広がり、ドル/円は、一時102円台をつけるなど堅調に推移しました。日経平均も底堅く推移し、15日(水)には2008年1月4日以来の15,000円台を回復。NYダウは、米4月小売売上高が予想外の好結果となったことから、景気回復期待が高まり最高値を更新しました。一方で、NY連銀製造業景気指数やフィラディルフィア連銀景況指数、新規失業保険申請件数は弱い結果となりましたが、どちらかというとFRB当局者によるQE縮小に関する発言が材料視されドルは買われる展開に。週末、5月ミシガン大学消費者信頼感(速報値)や、コンファレンスボードが発表した米4月景気先行指数が強かったことが伝わると、ドル/円は一時103円台を上抜けました。また、16日(木)発表された本邦第4四半期実質GDPが、年率換算+3.5%と予想より強かったことは、今後の行方に大きな期待感を与えるものとなりました。国内債券市場は、株式への資金流入もあり10年物国債利回りが一時0.92%となるなど急上昇、債券価格は下落しました。結局、日経平均は、15,138.12円で引け。NYダウは、高値を更新し15,354.40ドルで取引を終えました。
 ユーロ圏では、ドイツDAXが最高値を更新するなど株式市場は底堅く推移しましたが、伊中央銀行総裁が「経済に一段の支援が必要なら、ECBは預金金利をマイナスに引き下げも、私見では預金金利引き下げは有効」等と発言したことや、独第1四半期GDP(速報値)やユーロ圏同GDPが予想より弱い内容となり、後者は6四半期連続のマイナス成長となりユーロ売りに繋がりました。
 豪州は、中国4月鉱工業生産指数が、予想より弱い内容となったことから豪ドルは下落。豪政府予算で、財政収支見通しが赤字に修正されたことや、成長見通しが下方修正されたこと、また、更なる利下げとの思惑も広がったことは、豪ドルの下落要因となりました。豪ドル/円は、100円台を割り込むなど5月7日の利下げ以降、下落基調となっています。資源国通貨の中でも、中国への鉱物資源の輸出が中心の豪州に比べ、米国へ原油中心に輸出しているカナダの通貨が買われるなど、輸出先の違いから差が出ています。
 
為替レート終値
 ドル/円 103.285円  豪ドル/円 100.450円
 ユーロ/円 132.505円  NZドル/円 83.29円
 ポンド/円 156.67円  南アランド/円 10.985円
 カナダドル/円 100.36円  スイスフラン/円 106.18円
※週末の東京金融取引所清算価格より
今後の注目指標
5月20日(月)
時間 注目点 予想 前回 
・加 ビクトリア女王誕生日
5月21日(火)
時間 注目点  予想 前回
10:30
17:30
・豪 準備銀行(中央銀行)金融政策会合議事要旨公表
・英 4月消費者物価指数(CPI)

+0.5

+0.3%
5月22日(水)
時間 注目点 予想 前回 
8:50
17:00
27:00
・日 4月貿易統計(通関ベース)
・ユーロ圏 3月経常収支
・米 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
-6206億円
150億EUR
-3640億円
163億EUR
日銀金融政策決定会合、終了後決定内容発表   
5月23日(木)
時間 注目点 予想 前回 
14:00
17:00

17:30
21:30
23:00
23:00
・日 金融経済月報(基本的見解)
・ユーロ圏 5月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・英 四半期国内総生産(GDP,改定値)-1Q
・米 前週分新規失業保険申請件数
・ユーロ圏 5月消費者信頼感(速報値)
・米 4月新築住宅販売件数

47.2

+0.3%
34.5万件
-21.8
+1.9%

47.0

+0.3%
36.0万件
-22.3
+1.5%
5月24日(金)
時間 注目点 予想 前回 
21:30 ・米 4月耐久財受注
+1.7% -6.9%
 主要国の政策金利等
 
 国名 政策金利   コメントなど
 日本  0.1% 4月26日、マネタリーベースを年間60~70兆円ペースで増加する金融政策を維持し、平成26年末には270兆円まで拡大。2年で2%の物価目標を達成すると言及。
 米国  0.25% 5月1日のFOMCで、政策金利の据え置くと発表。月850億ドルのMBSと米国債購入を継続。「どちらかと言えば改善傾向も、失業率は高い」「成長を抑制している」「購入ペースは減少または増加の用意がある」と前回より景気判断の表現が引下げられた。
 ユーロ圏  0.50% 5月2日、ECBは政策金利を0.25%引き下げ0.50%とすることを決定。利下げは昨年7月以来となる。下限金利の中銀預金金利はゼロ、上限金利の限界貸出金利も1.50%に据え置き。ドラギ総裁はマイナスの預金金利の可能性について言及し、「行動する用意はある」と語り、景気動向によっては追加的な利下げに踏み切る考えを示した。
 英国  0.50% 5月9日、BOEは、政策金利を過去最低の0.5%に据え置くことを決定。緩やかに景気が回復している兆候が表れるなか、次期総裁にカーニー・カナダ中銀総裁が7月に就任するまで、政策を温存させたい格好。金融政策委員会(MPC)はカーニー氏が就任する7月まで政策を維持するとの見通しを示した。
 豪州  2.75% 5月7日、RBAは政策金利を0.25%引き下げ2.75%とすることを決定。8日から適用する。利下げは昨年12月以来となる。インフレ率は低水準で自国通貨は歴史的高水準にあることから、RBAは景気下支えのために一段の緩和余地があることを示唆した。
 南アフリカ  5.00% 3月20日、SARBは市場予想通り現行の5.00%に据え置くことを決定した。昨年7月に引下げられて以来4会合連続の据え置き。ギル・マーカス総裁は「前回の会合以来、国内経済は緩やかながら成長を試す展開だが、インフレ率の上昇や依然困難な状況が続く労使関係など、考慮するべき状況もあった」と言及。
 
エフピー ’S Eye
~米4月小売売上高はしっかり~
米4月小売売上高が発表され、消費意欲が底堅いことが示されました。悪天候がマイナス要因だったことが懸念されましたが、自動車・ガソリンを除く指数は、前月比+0.6%増となり、特に住宅市場の改善を反映して資材が底堅いことが好感されました。ガソリンは-4.7%と減少しましたが、購買意欲の底堅さが確認されたことで、QE3の縮小へ一歩近づいたとの見方が強まりドル買いを誘いました。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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