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市場概況<2013年4月第3週>
〜G20にて円安批判なく、ドル/円・クロス円は堅調に〜 
 4月15日(月)〜19(金)は、株価や為替が大きく動く場面もありましたが、G20を控え調整が入るなど全般的に様子見ムードが広がりました。
 週最初のマーケットは、中国の第1四半期実質GDP(前年比)が弱い内容であったことや、先週末発表された米財務省による為替報告書に、円安がけん制される内容が記されていたことからリスクオフの様相でスタートしました。底堅く上昇していた商品市場も、キプロスをはじめとする南欧諸国が、資金ねん出のため金を売却するとの観測が広がり金先物が急落。そんな中、日本時間16日(火)早朝、米ボストンのマラソン大会にて爆発事故が起こり一気にドル/円は96円台半ば付近からから95円台になるなどドル/円・クロス円は下落、日経平均も−200円超でスタートしましたが、その後、徐々に落ち着きを取り戻しました。また、スペイン国債の入札を無難にこなしたことや、米3月住宅着工件数が、予想+1.4%に対し結果+7.0%と強い内容であることが伝わる場面では、安心感が広がりました。独格下げが噂される場面では欧州株は軟調となり、同10年債利回りが過去最低水準になりましたが、そんな中、バイトマン独連銀総裁の「新しい情報次第ではECBが政策金利を調整する可能性」との発言はユーロ売りを後押しする材料に。独の下院でキプロス救済案が採決されるとドル/円・クロス円が上昇、イタリア大統領選挙が、1回目の投票で決まらないとの報道では反対に円買い要素となりましたが、G20財務省・中央銀行総裁会議を控えていることもあり、いずれにしても調整が入る格好で、全体的に動き難いムードが漂いました。麻生財務相により「各国から日本の政策への異論は出なかった」「ラガルドIMF専務理事は日本の政策を高く評価」とG20での報告や、生命保険協会長が、外債買い増しについて言及したことが伝わると円売りが加速。ドル/円は、99円台前半付近まで上昇しました。注目されたG20共同声明において、円安批判がなかったことが伝わるとと更に円売りが優勢に。黒田日銀総裁が「日銀の緩和に関して各国から理解を得られた」と述べ「麻生財務相が「円が弱すぎるとは考えていない」と述べたことは好感されました。日経平均は3営業日連続で続落となる場面もありましたが、結局、13,316.48と、前週末比−168.66円、NYダウは、14,547.51ドル、前週末比−317.55ドルと何れも前週比マイナスで引けました。
為替レート終値
 ドル/円 99.495円  豪ドル/円 102.355円
 ユーロ/円 129.935円  NZドル/円 83.87円
 ポンド/円 151.56円  南アランド/円 10.775円
 カナダドル/円 96.97円  スイスフラン/円 106.57円
※週末の東京金融取引所清算価格より
今後の注目指標
4月22日(月)
時間 注目点 予想 前回 
23:00 ・ユーロ圏 4月消費者信頼感(速報値) -23.6 -23.5
4月23日(火)
時間 注目点 予想 前回 
17:00

23:00
・ユーロ圏 4月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
・米 4月リッチモンド連銀製造業指数
45.9 46.4

3
4月24日(水)
時間 注目点 予想 前回 
06:00



21:30
・ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利発表


・米 3月耐久財受注(前月比)
2.50%で据え置くとの見方が大半

-2.9%    
 



+5
.6%
4月25日(木)
時間 注目点 予想 前回 
17:30

21:30
・英 第1四半期国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
0.0%

35.1万件
+0.3%

35.2万件
4月26日(金)
時間 注目点 予想 前回 
8:30

17:00
21:30

22:55
・日 3月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
・ユーロ圏 3月マネーサプライM3
・米 第1四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比年率)
・米 4月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
-0.8%

+3.3%

+3.0%

73.5
-0.7%
+3.1%

+0.4%

72.3
 4月26日(金)は、日銀金融政策決定会合がおこなわれ、終了後に政策金利が発表されます。
 主要国の政策金利等
 
 国名 政策金利   コメントなど
 日本  0.1% 4月4日、政策金利を据え置くと発表。金融緩和の枠組みに「量的・質的金融緩和」を導入。金融調節の操作目標を「無担保コール翌日物0」から「マネタリーベース」に変更し、年間60〜70兆円ペースで増加するよう調整する。平成26年末には270兆円まで拡大する見込。
 米国  0.25% 3月20日のFOMCで、政策金利の据え置くと発表。月間850億ドルのMBSと米国債購入を継続。財政政策はやや一段と引き締め的になってきた、経済見通しは下振れリスクがあると示した。
 ユーロ圏  0.75% 4月4日ECBは政策金利を0.75%で据え置くことを発表。下限金利の中銀預金金利ゼロ、上限金利の限界貸出金利も1.50%に据え置いた。ドラギ総裁は「今後数週間に入ってくる全てのデータを厳密に精査する。行動する用意がある」と利下げの可能性を示唆。
 英国  0.50% 4月4日、BOEは、政策金利を0.50%で据え置くことを決定。先月開始した中長期国債等の買い取りによる量的緩和は、予定通りのペースで継続する模様。
 豪州  3.00% 4月2日、RBAは、政策金利を3.00%で据え置くことを決定。スティーブンス総裁は「過去の利下げによる景気拡大効果が出ている」と示す。据え置きは3回連続。
 南アフリカ  5.00% 3月20日、市場予想通り5.00%、昨年7月に引下げられて以来4会合連続の据え置き。ギル・マーカス総裁は「前回の会合以来、国内経済は緩やかながら成長を試す展開だが、インフレ率の上昇や依然困難な状況が続く労使関係など、考慮するべき状況もあった」と言及。
 
エフピー ’S Eye
〜中国GDP〜
15日(月)に、中国の第1四半期実質GDP(前年比)が発表され、予想+8.0に対し結果+7.7%と弱い内容が伝わると、景気減速懸念が浮上しました。しかし、中国の中長期的GDP成長率は目標7.5%としており、習近平国家副主席が「中国経済は、穏中求進(安定を保ちつつ経済成長を促す)」と2012年より引き続き基本原則を示していることを踏まえると、適当な水準との見方もできます。ユーロ圏への輸出依存度を引き下げ、内需拡大へ力を入れるなど方向転換をしていることもあり、今後の継続的な成長を期待したいところです。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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