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市場概況<2013年4月第2週>
〜日米株式市場は高値を更新、ドル/円は100円台が視野に〜 

 4月8日(月)〜12(金)は、先週の流れを引き継ぎ主要株式市場が堅調に推移、日米の株式市場は高値を更新しました。ドル/円は100円の大台を目前にもみ合いました。
 週明け最初の日経平均は、日銀金融政策決定会合が期待以上の内容であったことから引き続きリスク先行の様相は強く、前週末比+358.95円と2.80%上昇し引けるなどリスク先行。ドル/円は、2009年5月8日以来の99円台へ上抜け、ユーロ/円が2010年1月20日以来の130円台、豪ドル/円は2008年7月29日以来の103円台を回復しました。また、国内機関投資家が、海外資産へシフトするとの思惑が広がっており、スペインやイタリア等の欧州債券は買われ利回りが縮小。NYダウも堅調で、終値ベースで3日連続史上高値を更新しました。米MBA住宅ローン申請指数が強い内容であったことはリスク先行ムードをさらに高める材料となりましたが、黒田日銀総裁が「現時点では必要にして十分な対策をとった」など目新しさに欠ける発言が伝わると一服。その後、米FOMC議事要旨において、QE3(量的緩和策第3弾)の出口戦略が意識されていることが伝わり、米10年債利回りが上昇。ドル/円は一気に99円台後半付近へと急騰しましたが、100円の大台を前に上値が重い様相でした。米新規失業保険申請件数が強い内容となりましたが「失業保険申請の減少は季節的な要因を反映」と米労働省が示したことや、NYダウの推移、北朝鮮の地政学リスクなどが嫌気されトーンダウンする場面も。週最後の12日(金)に入ると、黒田日銀総裁が「必要な場合は躊躇なく金融政策の調整を行う」と発言し次の一手が見えなかったことを嫌気、日経平均は前日比マイナス圏で推移し、本邦国債利回りも急上昇しました。その後、米3月小売売上高(前月比)、同3月生産者物価指数、同4月ミシガン大学消費者信頼感指数と弱い内容が続き、米10年債利回りは低下。北朝鮮の地政学リスクが意識されていることもあり、リスク回避の様相が強まりました。結局、週最後の日経平均は、13,485.14円と、前週末比+651.5円(+5%超)で引け。NYダウは、14,865.06ドルと前週比+299.81ドル(+2%超)で取引を終えました。
 豪州は、ウエストパック消費者信頼感指数が弱い内容であったことなどから豪ドル/円は一時上値が重い展開でしたが、中国の貿易収支が強い内容であったため盛り返す場面もあり105円台半ばを目指すなど緩やかに上昇しました。その後は、豪3月失業率等の弱い内容を受け失速。ギラード豪首相が「政府の緊縮財政の姿勢で中銀に利下げ余地、豪ドル高が製造業者に圧力」と言及したことも下落要因となりました
為替レート終値
 ドル/円 98.635円  豪ドル/円 103.720円
 ユーロ/円 129.255円  NZドル/円 84.75円
 ポンド/円 151.45円  南アランド/円 11.040円
 カナダドル/円 97.30円  スイスフラン/円 106.24円
※週末の東京金融取引所清算価格より
今後の注目指標
4月15日(月)
時間 注目点 予想 前回 
13:30
18:00
21:30
22:00
・日 2月鉱工業生産・確報値(前月比)
・ユーロ圏 2月貿易収支
・米 4月ニューヨーク連銀製造業景気指数
・米 2月対米証券投資(短期債除く)
+0.6%
104億EUR
7.00
-178億USD
-0.1%
-47億EUR
9.24
257億USD
4月16日(火)
時間 注目点 予想 前回 
10:30

17:30
18:00

21:30
22:15
・豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
・英 3月消費者物価指数(CPI)(前月比)
・ユーロ圏 3月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
・米 3月消費者物価指数(CPI)(前月比)
・米 3月鉱工業生産(前月比)
  -

+0.3%
+1.7%

0.0%
+0.2%
  -
  
+0.7%
+1.7%

+0.7%
+1.1%
4月17日(水)
時間 注目点 予想 前回 
17:30
17:30
18:00
27:00
・英 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
・英 3月失業率
・ユーロ圏 2月建設支出(前月比)
・米 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
-
4.7%
  -
4.6%
-1.4%
4月18日(木)
時間 注目点 予想 前回 
8:50
17:30
21:30
23:00
・日 3月貿易統計(通関ベース)
・英 3月小売売上高指数(前月比)
・米 前週分新規失業保険申請件数
・米 4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
-5222億円
-0.6%
34.7万件
3.0
-7795億円
+2.1%
34.6万件
2.0
4月19日(金)
時間 注目点 予想 前回 
17:00 ・ユーロ圏 2月経常収支 148億EUR
 主要国の政策金利等
 
 国名 政策金利   コメントなど
 日本  0.1% 4月4日、政策金利を据え置くと発表。金融緩和の枠組みに「量的・質的金融緩和」を導入。金融調節の操作目標を「無担保コール翌日物0」から「マネタリーベース」に変更し、年間60〜70兆円ペースで増加するよう調整する。平成26年末には270兆円まで拡大する見込。
 米国  0.25% 3月20日のFOMCで、政策金利の据え置くと発表。月間850億ドルのMBSと米国債購入を継続。財政政策はやや一段と引き締め的になってきた、経済見通しは下振れリスクがあると示した。
 ユーロ圏  0.75% 4月4日ECBは政策金利を0.75%で据え置くことを発表。下限金利の中銀預金金利ゼロ、上限金利の限界貸出金利も1.50%に据え置いた。ドラギ総裁は「今後数週間に入ってくる全てのデータを厳密に精査する。行動する用意がある」と利下げの可能性を示唆。
 英国  0.50% 4月4日、BOEは、政策金利を0.50%で据え置くことを決定。先月開始した中長期国債等の買い取りによる量的緩和は、予定通りのペースで継続する模様。
 豪州  3.00% 4月2日、RBAは、政策金利を3.00%で据え置くことを決定。スティーブンス総裁は「過去の利下げによる景気拡大効果が出ている」と示す。据え置きは3回連続。
 南アフリカ  5.00% 3月20日、市場予想通り5.00%、昨年7月に引下げられて以来4会合連続の据え置き。ギル・マーカス総裁は「前回の会合以来、国内経済は緩やかながら成長を試す展開だが、インフレ率の上昇や依然困難な状況が続く労使関係など、考慮するべき状況もあった」と言及。
 
エフピー ’S Eye
〜FOMC議事要旨〜
3月19,20日に開催されたFOMC議事要旨が公表され「メンバー数人は年末までのQE停止を想定」「複数のメンバーは年央頃にQE縮小を想定」などと、QE3(量的緩和第3弾)の出口戦略が議論されていたことが伝わりました。しかし、先週発表された米3月雇用統計が弱い内容だったことから、景気回復の判断基準の1つ「失業率が6.5%以下」の達成が難しく時季尚早との見方が強いようです。暫くは、850億ドル/月(約8.5兆円)の資産買い取りペースは継続しそうです。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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