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市場概況<2013年3月第1週>
〜米主導でリスクオン継続〜 
3月4日(月)〜8(金)は、国内外でリスク先行の様相でした。NYダウは史上最高値を更新し、日経平均もリーマンショック前の水準を回復、ドル/円は3年7か月ぶりに96円台半ば付近まで上昇しました。
 国内では、週明けから順次、日銀次期総裁・副総裁の所信聴取が行われデフレ脱却に向けての意気込みを確認。7日(木)日銀金融政策決定会合後の記者会見において、事実上ゼロ金利政策の継続を発表。最後の会合となった白川総裁は、景気判断を前回会合の「下げ止まりつつある」から輸出や生産の回復などを踏まえ「下げ止まっている」へ引き上げました。そんな中、米国では、ISM非製造業景況指数やADP雇用統計が相次ぎ強い内容を示したことから米経済の回復期待が高まり、NYダウは5日(火)、2007年10月以来の史上最高値を更新しました。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)において米国経済の回復が底堅いことが示されたことや、週末に控えた雇用統計への期待感から更にリスクオンムードが継続。日経平均株価はその流れに牽引される格好で上昇し、8日(金)12,283.62円とリーマンショック前の水準を回復して引けました。連日、高値を更新していたNYダウは、注目の雇用統計において非農業部門雇用者数(前月比)が予想+15.0万人に対し結果+23.6万人、失業率は予想7.9%に対し結果7.7%と期待以上の内容となったことから、NYダウは4日続伸、14,397.07ドルで週を締めくくりました。ドル/円は、値動きが荒い場面もありましたが、米経済回復への期待感から米長期金利が上昇していることが後押しとなりし上振れ。強い米雇用統計を受け96円台を突破、一時96円台半ば付近まで急伸しました。ユーロ圏は、欧州各国のサービス業PMI指数など強い経済指標や、 ドラギ総裁の「2013年後半には段階的に景気は回復に向かう」との発言が好感。スペイン中長期国債入札も順調にこなし利回りが2010年11月以来となる低水準に達しました。これらを受けユーロ/円は堅調に推移し126円台を目指しましたが、格付け機関フィッチが、情勢不安からイタリアを格下げするとの報道が伝わり急落。一時123円台後半まで下落する場面がありました。
為替レート終値
 ドル/円  96.050円  豪ドル/円  98.325円
 ユーロ/円  124.855円  NZドル/円 78.84円
 ポンド/円  143.31円  南アランド/円  10.565円
 カナダドル/円  93.38円  スイスフラン/円  100.89円
※週末の東京金融取引所清算価格より
今後の注目指標
3月11日(月)
時間 注目点 予想 前回 
8:50
17:15
・日 1月機械受注(前月比)
・スイス 1月実質小売売上高(前年同月比)  
-13.1%
+1.9%
+2.8%+5.1%
3月12日(火)
時間 注目点 予想 前回 
8:50
14:00
27:00
 
・日 2月国内企業物価指数(前月比)
・日 2月消費者態度指数・一般世帯
・米 2月月次財政収支
+0.3%
43.0
-2200億USD
+0.4%
43.3
28.8億USD
3月13日(水)
時間 注目点 予想 前回 
19:00
21:30
23:00
・ユーロ圏 1月鉱工業生産(前月比)
・米 2月小売売上高(前月比)
・米 1月企業在庫(前月比)
-0.1%
+0.5%
+0.3%
+0.7%
+0.1%
+0.1%
29:00   チェック!13日にはニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)の政策金利が発表されます。+2.50%で据え置くとの見方が大半です。
3月14日(木)
時間 注目点 予想 前回 
13:30
21:30
21:30
・日 1月鉱工業生産・確報値(前月比)
・米 第4四半期経常収支
・米 前週分新規失業保険申請件数

 
-1130億USD
35.0万件
+1.0%
-1075億USD
34.0万件
3月15日(金)
時間 注目点 予想 前回 
19:00

21:30
22:15
22:55
 ・ユーロ圏 2月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
・米 3月ニューヨーク連銀製造業景気指数
・米 2月鉱工業生産(前月比)
・米 3月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
 

10.04
-0.1%

 主要国の政策金利等
 
 国名 政策金利   コメントなど
 日本  0.1% 3月7日、政策金利を全員一致で据え置くと発表。資産買い入れ等基金の長期国債の購入について「期限を定めない買い入れ方式」を導入する案を提出したが、1対8の反対多数で否決。 景気は「下げ止まりつつある」から「下げ止まっている」へ上方修正。
 米国  0.25% 1月30日のFOMCで、政策金利の据え置くと発表。米国債とMBSを毎月合計850億ドル購入の継続。失業率6.5%に低下するまで異例な低金利を継続。しかし金融緩和が金融の不均衡を増大させると反対する委員も。 
 ユーロ圏  0.75% 3月7日ECBは政策金利を0.75%で据え置くことを発表。ドラギ総裁は「世界経済が強さを増すことや当中銀の緩和的な金融政策姿勢に支えられ、2013年中にユーロ圏の経済活動は段階的に回復するだろう」と言及。
 英国  0.50% 3月7日、BOEは、政策金利を0.50%で据え置くことを発表。資産買い入れプログラムを、4,000億ポンドに引き上げる緩和観測が浮上していたが、3,750億ポンドと現状を維持することが決定。
 豪州  3.00% 3月5日、RBAは、政策金利を3.00%で据え置くことを決定。スティーブンス総裁は、過去の利下げの効果を見極める事が賢明とした上で、現在のインフレ見通しは、必要性があれば一段の金融緩和余地があると示した。
 南アフリカ  5.00% 1月24日、市場予想通り5.00%で据え置くことを決定。昨年7月に1年8カ月ぶりに0.5%引下げられた後、3会合連続となる。全会一致。
 
エフピー ’S Eye
〜米国雇用統計〜
米労働省が、毎月第1金曜日に発表する雇用統計は、米国経済の先行きを占う重要な指標の1つです。今回発表された2月非農業部門雇用者数は、前月比+23.6万人と市場予想+15.0万人を大きく上回り、景気回復の目安となる20万人超となりました。また失業率も7.7%と4年2カ月ぶりの低水準となったことで、QE3(量的緩和第3弾)の出口に向けて着実に歩んでいるという強い印象を与えました。



尚、先々の相場展開などを保証するものではありませんので、
投資はご自身の判断にて行っていただくよう十分にご留意ください。

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